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【わかったなんて言えません】Vol.87 中西直人 #3「筋トレは“語りかけ”が大事!?」

「ゲンちゃん」こと時松隆光がプロを招いてトークをする連載「わかった! なんて言えません」。今週のゲストは前回に続き、大阪府出身の中西直人。プロのニックネームの話から、話題は時松が今オフから取り入れている「筋トレ」の話へ……。

TEXT/Masaaki Furuya PHOTO/Shinji Osawa

ホスト/時松隆光

1993年生まれ、福岡県出身。ツアー通算3勝。プロ10年目。テンフィンガーグリップで戦う。愛称は“ゲンちゃん”

ご指名/中西直人

1988年生まれ、大阪府出身。日本大学卒業後、2010年プロ入り。19年に初シードをつかんだ。「SANRISE」は自ら立ち上げたオリジナルブランド

前回のお話はこちら

時松 ABEMAツアー開幕戦の解説、一緒にやっていただいてありがとうございます。

中西 本番前に、「時松さんの全体的なフォローをよろしくお願いします」と言われていたんだけど(笑)、実際はとことん僕がしゃべってしまい申し訳ない。

時松 いやいや、本当に助かりました。視聴者からのコメントに「よいコンビですね」とか、好意的な意見が多かったです。

中西 僕は源ちゃんの話し方のトーンが大好きなのよ。「う~ん、来ないんかい!」と思えば、「え、ここで来る?」みたいな感じの、ちょいズレするところが。

時松 勝俣陵くんが優勝争いしているときに、中西さんがずっと「かちゅまた」と言っているから、本名が「かちゅまた」なのかなって思ってました。

中西 アレはみんなの脳を洗脳したかったのよ。ABEMAツアーの素晴らしいところは選手にニックネームをつけているところなんだよね。

時松 スタートホールでコールされるんですよね。

中西 それがあるから盛り上がるんです。谷原さんもレギュラーでも選手一人一人にニックネームをつけようと言ってたしね。

時松 中西さんはどういうニックネームですか。

中西 基本的には「直人」と呼ばれることが多いよね。

時松 “西の直人”でいいんじゃないですか。茨城県出身の高柳直人さんは“東の直人”で。

中西 僕は以前、あだ名が“中西なめこ”だったんです。

時松 なんでですか?

中西 昔からずっとこの髪型なんだけど、あるとき知り合いから「オマエ、なめこみたいだな」って言われて。要するに、髪型がなめこというかキノコの傘みたいな感じだって。それで、ABEMAツアーに出ているとき「僕、あだ名が“なめこ”なんです」と言ったら、スタート時にコールしてもらったりABEMAで紹介してもらって。そうしているうちに、コメント欄になめこマークが出てきたり、「きのこ頑張れ!」って出てきて。

時松 ははは。ところでこの前、クラブを振る速さに耐える体幹を作るトレーニングが必要だって話をされていましたけど、最近はどうなんですか。


中西 実は、今年はオフに左手首を痛めてクラブを1カ月半くらい振れなかったりしてトレーニングはまともにできずにシーズンインした。源ちゃん、やけにトレーニングにこだわると思ったら、けっこう体が仕上がってるじゃない。どうしたのよ。

時松 いや、仕上がってはいないですけど(笑)。実は1月に(池田)勇太さんの合宿に呼んでもらったときに、筋トレをしたんですけど、その後、そのトレーナーさんにマンツーマンでついて見てもらっています。

中西 どこでやってるの。

時松 「フィジオ福岡」の広瀬堅太郎トレーナーです。最初は軽めの重量からやっているんですけど、けっこうハマりますね。

中西 あ~、マッスルね(笑)。鏡の前で見たりして。

時松 前はそういう人たちのこと見ていて、何でそんなことするのかなって思っていましたけど、ちょっと気持ちがわかりました。筋肉、嬉しいですもん。

中西 筋肉も生き物なので、たとえば上腕二頭筋を鍛えるときには、そこを手でさすりながらやると、筋肉が発達するのが早くなるんだよ。そして筋肉に語りかけてあげるの。「効いているか~」、「おお、効いとる、効いとる」って感じでやると効果が全然違うから。

「鍛えるときには手でさすりながら語りかけると、効果が全然違います」(中西)

時松 今度やってみます。中西さんはスクワットとかは何キロくらいを上げるんですか。

中西 僕は基本的には重いものを持つというトレーニングはやらなくて、反復横跳びを1分間で32往復を目標にして、それ以上できたら“勝ち”。それ以下だったらもう1セットやる、そういう感じでやることが多いかな。スクワットなら軽い重量を背負ってのジャンプを30秒間で何回できるかという、瞬発系のトレーニング中心。

時松 瞬発系っていうのはへッドスピードを上げるためのトレーニングですか。

中西 そう。ジャンプとか、反復横跳びとか、心拍数を上げた状態でクラブを振るとか、ダッシュとか。

時松 僕の場合、飛距離アップも目的ですが、まず怪我をしない体を作るメニューを組んでもらっています。

中西 どんな感じでやってるの。

時松 最初にストレッチとか準備運動的なことを30分くらいやって、1時間くらいマシンを使って筋トレをして、最後はマッサージという流れです。

中西 間違いないのは、トレーニングはやらないより、やったほうがよいということだよね。

時松 今度、筋肉に語りかけながらダンベル上げてみます。

中西 手でさすりながらね。

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月12日号より