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【ニチレイレディス】圧巻17バーディノーボギーで西村優菜が優勝! 入るパットの秘訣は“手合わせ”ルーティン

<ニチレイレディス/袖ヶ浦CC新袖C(千葉)/6563Y・パー72/6月17日〜19日>

「バーディをしっかり取っていけるように。守ると負けると思っていました」と、覚悟を決めて臨んだニチレイレディス最終日。その集中力は最後まで切れず、終わってみたら17アンダー、トーナメントレコードで優勝を飾った西村優菜。「父の日に優勝したかったのでよかったです。いい報告ができます!」

「本当にパットがよく入ってくれました」と本人が話すように、3日間で17個のバーディを奪っただけでなく、ピンチの場面でもひたすらパーをセーブしていった。西村は、ニチレイレディスが始まる前まで、平均パットは4位と、もともとパットは上手い選手だが、“何か”が噛み合ったとき、誰も手が付けられない状態になる。

西村のパッティングには特徴的な部分がある。それは、アドレスに入る前、一度両手を広げ、パターを挟むようにするルーティンだ。このルーティンについて、本人に聞いた。

「手のひらを開いた状態でパターを挟み、そのままストロークする練習を毎日やっています。試合のパッティングはその延長です」(西村)

いつから始めたかは覚えていないとのことだが、その意図は明確にあると話す。

「握らず挟むだけだと、手では絶対にストロークできません。背中などの大きな筋肉を使ってストロークできるので、緊張した場面でも手先が悪さをするとか、そういうミスがないんです」

西村はパッティングについて話すとき、「手を使いたくない」とよく話す。ルーティンもその一環であり、握り方もまた、手を使わないためのものだ。

「合掌(手を合わすような握り方)スタイルはアマチュアの頃から。申ジエさんのパッティングを参考にして、やってみたらぜんぜん手が使えなくて。これはいいと思って、もともとクロスハンドで握っていたんですけど、今の形に落ち着きました」

これで平均パット数(パーオンホール)が1位に。この安定感が続けば、西郷真央の独走に待ったをかける一番手になるはずだ。

勝負どころの15番で7メートルのバーディパットを決め、力強くガッツポーズ。ここで森田遥を逆転、トップに立った

西村優菜のパットルーティン

まず右手でフェース面をターゲットに合わせてセットし、両手でグリップを挟むように構える。アマチュア時代に申ジエのパッティングスタイルを見て自分なりにアレンジを加えた西村流のアドレスだ

ルーキー佐藤心結は事項最高の5位

注目のルーキー佐藤心結は5位フィニッシュ。初日に8アンダーを出しベストスコア賞を獲得するなど優勝争いを演じた。序盤戦は7戦連続予選落ちもあり苦しんだが、初のベスト10入りを果たした

<ニチレイレディス・最終成績>

優勝西村優菜-17
2位森田遥-14
3位T山下美夢有-12
3位T稲見萌寧-12
5位佐藤心結-11
6位T申ジエ-10
6位T有村智恵-10

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より