＜アジアパシフィック オープンゴルフチャンピオンシップ ダイヤモンドカップゴルフ／大洗GC（茨城）／7163Y・パー70／5月12日〜15日＞

大洗GCで行われたダイヤモンドカップ。若手を振り切り今平周吾が逆転でツアー6勝目を挙げた

難攻不落の大洗GCで行われたダイヤモンドカップは、最終日を4人がトップで迎える大混戦に。そんななか1打差5位タイでスタートした今平周吾が、3バーディ・1ボギー、計2アンダーの安定したプレーでまとめて逆転。次々に挑んでくる若手を振り切って、今年初、ツアー通算6勝目を飾った。

前週、胃腸炎で体調を崩して“病み上がり”の今平。

「今年に入ってもあまりパッとする成績も出てなかった」が、アイアンをヤマハのニューモデルに替えて臨んだ本大会で2年連続賞金王の実力を発揮した。

4日間のパーキープ率は91.666％でトップ。難コースを持ち味の安定したゴルフで攻め切った

今年はもう一度、海外メジャーに出たいという強い気持ちで取り組んできた。

「世界ランキングも170位以下になったので、海外に行くことも難しくなった。でも、海外の試合に出たい気持ちが前よりもっと強くなった。この大会で優勝できて、またメジャーに出られる。一昨年にメジャー2試合に出て、両方とも予選を通過することができた。だんだん（海外メジャーの）セッティングにも慣れてきたと思うので、（今年は）予選を通過して、いい成績を出したいです」

本優勝で全英オープン出場の切符をゲット。今年は150回の記念大会が“聖地”で行われる。

「セントアンドリュースは小さい頃から見ているのでその場に立てるのはすごく嬉しい。景色や橋、17番のホテル越えのイメージが強いです。全英は（過去出場）2回ともけっこう打ちのめされているし、風が強くてフェアウェイが硬いので、低く転がせるようなクラブ、バウンスが少なめのウェッジなどを試しながらやっていきたい」

聖地対策はこれからじっくり練っていくが、その前に、23日の全米オープン最終予選会も控える。

「通過したい。（全英と）ダブルで出たいですね」

もちろん、国内ツアーでも譲るつもりはない。

「試合も続くので、2勝、3勝と続けていきたいです」

今年30歳。もう中堅だが、若手を寄せ付けない“隙のない”周吾が帰ってきた!

最後まで優勝争いを演じた若武者たち

2位タイ
桂川有人（23）

プロ初優勝を飾った後も好調をキープ。本大会もパーオン率は2位。最終日、単独首位に立つも一歩及ばず。しかし、賞金ランキングはトップに立った。「またチャンスを作って次は勝ちたい」

2位タイ
大西魁斗（23）

南カリフォルニア大時代から活躍。昨年プロ転向、日本でプロ生活をスタート。インパクトがJ・ニーマンに似ていると言われる個性的なスウィングが魅力。本大会も初日から試合を引っ張った

2位タイ
鈴木晃祐（21・アマ）

最終日、7アンダーと大爆発。東北福祉大の4年生で、JGAナショナルチームの一員。「エイムポイント」でグリーンを読む姿もチーム仕込みだ。「（今回の成績を）自信にして頑張りたい」

6位タイ
K・コボリ（20・アマ）

カズマ・コボリ（小堀一磨）。長野県軽井沢出身。5歳で家族とニュージーランドに移住しゴルフの腕を磨く。世界アマチュアランク1位の中島啓太とは国際試合で交流し、ライバル関係だ

＜ダイヤモンドカップ・最終成績＞

週刊ゴルフダイジェスト2022年5月31日号より