グレッグ・ノーマン全英オープン参戦に意欲もR&Aが拒否
全英オープン2勝のグレッグ・ノーマンが今年150回目を迎える同大会に出場する意欲を示したが……。
サウジ新リーグが6月に始動することもあり、何かとメディアに登場する機会が多いノーマン。今回は地元オーストラリアのニュースコープ誌に、13年遠ざかっていた競技への復帰について語り話題に。彼がターゲットにしているのは、7月に聖地セントアンドリュースで行われる全英オープンだ。
「出られると思っている。150回大会だし、歴代チャンピオンだしね。セントアンドリュースを愛してやまない。もしこれが最後(の競技)ならそこでティーオフしたい。今エントリーフォームに記入しているところだけれど、出場できる可能性は高い」と語った67歳。
だが、R&Aが定める規定では、過去に優勝経験があっても出場できるのは60歳まで。しかし15年には全英5勝のT・ワトソンが65歳で例外的に特別招待されており、ノーマンは自分にも特例が適用されると考えたようだ。
しかしR&Aの対応は素早かった。ノーマンを名指ししたわけではないが「大会にエントリーできるのは60歳以下の歴代チャンピオン、あるいは直近の10年以内の優勝者に限られており、150回大会においてもそれ以外の特別免除枠はない」という声明を発表したのだ。
ノーマンがPGAツアーや欧州ツアーと競合するライバルリーグを創設したのは周知の事実。彼がCEOを務めるLIVゴルフインベストメンツが昨年秋、アジアンツアーとのパートナーシップ契約を結んだ直後、R&Aは従来同ツアーの賞金王に与えていた全英オープンの出場権を剥奪することを決めた。
今回の声明について新リーグやノーマンへの言及はないが、タイミング的にはR&Aが断固として新リーグを認めないという姿勢が表れている。昔から自らを神格化し、何でも許されると思ってきたノーマン。しかし今回の野望は完全に絶たれたようだ。
週刊ゴルフダイジェスト2022年5月24日号より