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【スウィング研究】ブルックス・ケプカ「安定感抜群! ランニングアプローチのようなフォロー」

度重なるひざのケガに苦しんだブルックス・ケプカだが、昨年末にスリクソンと用具契約し、心機一転、2022年の戦いに臨んでいる。そんなケプカの最新スウィングを、内藤雄士が分析!

PHOTO/Blue Sky Photos

ブルックス・ケプカ
平均飛距離305.1Y(セントリートーナメント4日間)
183センチ・84キロ。31歳。全米オープン(2017、2018年)、全米プロ(2018、2019年)優勝。PGAツアー通算8勝

解説/内藤雄士

ティーチングプロ。大在学中に米国留学しゴルフ理論を学び、プロコーチとして丸山茂樹など多くのプロをサポート。高井戸ハイランドセンターでラーニングゴルフクラブを設立、ゴルフ指導と分析家として活躍

右肩を自然な位置に収めて胸を回すだけ

怪我の影響は見えません。強いケプカが戻ってきそうです。その象徴がインパクト。両わきが締まったまま、アドレスで作った形のままインパクトを迎えます。この再現性はPGAツアーでも一番。右の肩甲骨を自然な位置に収めて胸を回す超シンプルな動きで、リストコックや体重移動の意識は皆無です。


バックスウィングで右重心になり、それを保ってインパクトするので自然なアッパー軌道になる。シンプルで再現性の高い動作がメジャーに強い所以です。プレッシャーに強く、感覚のズレによる誤差も少ない。腰をもっと回せばもっと飛びますが、それをしないのは安定性を重視しているからでしょう。

下半身の強さ以上に上半身に強さを感じます。フォロースルーで、あのスピードで振っているのに両わきは締まったまま。一般の人のランニングアプローチのような感覚です。

グリップは左手がややストロングで右手がストロング。胸板が厚く、腕も太いのでスクエアグリップでは胸が回りにくいはず。彼の体型で体を回転させてスウィングプレーンに乗せるには最も適した握り方だと思います。

フォローで両わきが締まったまま

「このスピードで振っているのに両わきが開かずに締まったまま。我々のランニングアプローチのフォロースルーのようです。上体の強い筋力があるからこそできる動きです」(内藤)

週刊ゴルフダイジェスト2月15日号より