「池でボールを釣って売っていた」アブダビ選手権Vのピータース。“インタビュー嫌い”の謎に包まれた素顔とは?
R・マキロイやC・モリカワらビッグネームが集結した欧州ツアーの「アブダビHSBC選手権」でトーマス・ピータースが優勝。30歳になったばかりのベルギー人の素顔とは?
「最後はちょっとビビって、18番(パー5)は2オンを狙おうと思っていたけれど、2打リードしているのを知って刻みました。勝てて良かった」
ツアー通算6勝目を達成した彼の素顔は謎に包まれている。というのも自他共に認めるインタビュー嫌いだから。その代わりホームページには、「About me(僕の物語)」の欄があり、自己紹介でこと細かに自身のストーリーが綴られている。
始まりは97年。両親に連れられ地元ベルギーのウィットボスGCでクラブを握った途端、ゴルフの魅力に取りつかれた。
「夏休みが来ると、コースに住み込む勢いでプレーしてました。特に池に打ち込まれたボールを釣り上げてはメンバーに売ってお小遣いを稼いだのは忘れられない思い出」
やがてジュニアの競技で頭角を現し、アメリカのイリノイ大学に進学。ベルギー人初のオールアメリカンに選出され、在学中にプロ転向。13年欧州ツアーデビューすると、15年のアブダビ選手権で4位に入ったのがブレークのきっかけ。その年、祖父を亡くす悲しい体験をしたが、悲しみを乗り越えチェコマスターズで初優勝を飾ると、KLMオープンで2試合連続優勝、一躍欧州期待の若手として注目された。
翌年ライダーカップに初出場したときの興奮をこう語る。「彼(D・クラーク)からキャプテンピックで選ばれたと電話があったとき落ち着いているふりをしたけれど、叫び出しそうだった」
18年にはワールドカップでもチーム優勝。今回の勝利で世界ランクも31位に浮上した。長身イケメン、ピータースを覚えておいて損はない。
週刊ゴルフダイジェスト2022年2月15日号より
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