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タイガー、マキロイ、DJも。世界のトッププロがこぞって「ジュピター」に住む理由

かつてはフロリダ州アイルワースがプロゴルファーから人気だった。そして現在、プロゴルファーが好んで住むのは、同じフロリダ州のジュピター。世界のトップ選手たちは、なぜジュピターに集まる?

ジュピターはフロリダ州パームビーチ郡の北東に位置するシーサイドタウン。そこに現在30名を超えるシード選手が居を構えている。J・トーマスとR・ファウラーは同じ通りの住人だし、D・ジョンソン、R・マキロイ、B・ケプカらもご近所さん。プロゴルファーが多いメリットは「練習相手にこと欠かないこと」。

そもそもジュピターには素晴らしいゴルフ場が多いが、ジャック・ニクラス夫妻が22年前に『ベアーズクラブ』という高級住居付きプライベートコースを開場したことが大きな転機となった。

E・エルスやL・ドナルド、P・カントレーらは「ニクラスのアドバイスをいつでも聞ける」地の利を気に入り、寒い国出身のS・ローリー(アイルランド)やM・フィッツパトリック(英)らは「1年中青芝でゴルフができるのが魅力」と語る。

タイガーの住まいはコース内ではなくジュピターアイランド。オーランドに住んでいたとき「湖はあったけれど海がなくて恋しかった」と11年に土地を購入。離婚騒動のさなかに家を建て、庭にはショートコース、敷地内に船着き場つきと理想を具現化した。近くで経営するレストランには、選手がパパラッチやサインをねだるファンに煩わされることなく食事ができるスペースを完備した。
 
G・ノーマン、N・プライス、G・プレーヤー、R・フロイドといったレジェンドも住人で、プロが珍しくない土地柄だけに、選手たちも周りの目を気にすることなくプライベート空間を守れる。さらに税制優遇措置があるのも大金を稼ぐ身にはありがたい。先立つものさえあればジュピターに住んでみたいものである。

地元トークに花が咲く?(写真は2019年WGCメキシコ選手権。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月28日号より