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アメリカ人初の欧州ツアー年間王者に輝いたコリン・モリカワ。21年は獅子奮迅の活躍

プロデビュー2年目、24歳のコリン・モリカワが最高の形でシーズンを締めくくった。

欧州ツアーの今季最終戦「DPワールド ツアー選手権 ドバイ」で鮮やかな逆転優勝を飾ったモリカワが、アメリカ人として初の欧州ツアー年間王者に輝いた。

「とても気分がいいです。アメリカ勢初の年間王者は、非常に光栄だし、特別なこと。デビューした頃から世界で戦いたいと思ってきたけれど、本当にそれが実現するとは思ってもいませんでした」と爽やかな笑顔で声を弾ませた。

勝ち方がまた素晴らしかった。首位スタートのR・マキロイが上がり4ホールで3ボギーと失速するなか、モリカワは逆にサンデーバック9の終盤7ホールで5バーディを奪う猛攻。3打差の5位から出ながら、終わってみれば後続に3打差をつける圧勝。

思えば21年は、2月の「WGC-ワークデー選手権」での優勝を皮切りに、初出場の全英オープンでいきなり優勝し、メジャー2勝目をゲット。ライダーカップデビューを果たし、チームの勝利に貢献。PGAツアーの新シーズンには2試合に出場し、いずれもトップ10入り。そして今回優勝賞金200万ドル(約2億2000万円)、年間王者のボーナス100万ドル(約1億1000円)を獲得し、長かった1年の戦いを終えたのだから、格別の思いがあるに違いない。

「もう1試合残っていますが、ツアー競技としてはこれが今年最後。普段なら勝っても先のことばかりあれこれ考えてしまうタイプだけれど、今回ばかりは勝利の余韻にどっぷり浸りたいです(笑)」

一方、大会初の3勝目を狙いながら最終日『74』を叩き、6位タイに終わったマキロイは試合後に涙。若手の勢いに押され勝ち切れなかった悔しさから記者の質問に答えず会場を後にした。

ちなみに年間王者の可能性もあり歴代チャンピオンでもある世界ナンバー1のJ・ラームは大会を欠場した。

日本で行われたZOZOチャンピオンシップから欧州ツアーのためドバイへ飛んだあと、バハマへ。まさに世界を股にかける活躍だ(PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年12月14日号より