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「狭くてもドライバーを振り抜ける強さ」石川遼がアメリカ遠征で見つけた新たな課題

再び米ツアーへの挑戦を決意した石川遼。10月半ばに米下部ツアーの出場権獲得を懸け、二次予選会に出場したが、無念な結果に。そこでつかんだ新たな課題とは?

米下部のコーンフェリーツアー出場を懸けた二次予選会に挑戦した石川。4日間4アンダーの35位タイで大会を終え、19位タイまでが出場できるファイナルステージへ進出することができなかった。最後まで波に乗ることができなかった自分のゴルフを振り返る。

「悪いところがすべて出たというか、まだまだ下手すぎるというのを実感しました。ただ、これから取り組むべき課題も見つかりました。(会場となったベアクリークGCの)苦手なホールロケーションだった9番(535ヤード・パー5)のティーショットです。練習では出ない球が、プレッシャーのかかる試合では出てしまうんです。体の動きもクラブが通る場所も、練習とはまるで違うんですが、それが何なのか、アメリカまでやってきて、ようやくつかめた感じがします」

9番ホールは、初日は3Wで左に引っかけ、なんとかパーを拾ったものの、最終日はドライバーでブッシュに入れて、本人いわく、ほとんどトリプルに近いダブルボギーだった。たとえば、セカンドステージをトップの成績で通過したアメリカ人選手は、最終日、パー5で2イーグル、1バーディと5つスコアを伸ばしている。パー5でスコアを縮めなければ、PGAはおろか、下部ツアーに出場することさえ難しいのがアメリカの現状だ。

「左右とも池だったり、狭く、構えにくいホールで、3Wに逃げずに、ドライバーであの幅に収めることが、アメリカで戦うには絶対に必要なんです。日本に帰ったら、この課題に取り組んでいきます」

アメリカ仕様にビルドアップされた石川の、試合でも曲がらないドライバーショットの挑戦が始まる。

新たな課題を胸に残りのシーズンに挑む!(写真は2021年バンテリン東海クラシック。PHOTO/Hiroaki Arihara)

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月23日号より