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64歳ランガー、1年半ぶりVで6度目のシニア年間王者へ盤石!

米シニアツアーの「ドミニオンエナジーチャリティクラシック」で64歳のベルンハルト・ランガーが史上最年長優勝を達成した。

12歳年下のD・バロンとのプレーオフを制し、約19カ月ぶりの優勝を飾ったランガーは、「1年半以上プレーオフに何度も進みながら負け続けてきたからね。今回は前だけを見た」と久々の勝利に安堵の表情。

敗れたバロンは「自分が彼の年になったとき、あんなゴルフができるとは、とても思えない。才能あふれる尊敬する友人だけれど、あの強さはちょっと異常……」と、なかば呆れ気味でひと回り上の先輩の快挙を称え、「でも、彼に負けるなら悔いはない」とつけ加えた。

20年の3月に「コロガードクラシック」を制して以来、ランガーは4度プレーオフに進出して全敗。“2位の山”を築き上げてきた。

コロナの影響で20年と21年が統合シーズンとなり、2年近く続いている今季は37試合に出場。うちベスト10入り24回、トップ3に7度入る抜群の安定感で、年間王者(チャールズ・シュワブカップ)のポイントランク1位。シニアデビュー以来、すでに5度年間王者に輝いているが、いよいよ6度目の戴冠目前だ。ちなみに年間王者を2度以上獲っている選手はランガーを置いてほかにいない。

それにしても64歳にしてP・ミケルソンやE・エルス、J・フューリック、V・シンといったかなり年下のメジャー王者たちを凌駕しているのだから、バロンの言うように「異常」な鉄人ぶり。これで同ツアー通算42勝目。H・アーウィンが持つ最多優勝記録まであと3勝と迫っている。

今季の獲得賞金もただひとり300万ドル(3億3000万円)を超え、シニア通算獲得賞金は3180万ドル(34億円強)となり、もちろんこれは歴代1位。何から何までケタ違いな64歳である。

世界ゴルフ殿堂(2002年)、大英帝国勲章(2006年)と、肩書きもケタ違い(写真は2018年全英オープン。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年11月16日号より