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成田美寿々、松田鈴英が実質シード落ち。女子ツアーの新制度“リシャッフル”ってなんだ?

9月のミヤギテレビ杯後に行われた“リシャッフル”により、6名の選手が出場権を失ったが、そもそもリシャッフルってどんな制度?

PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa ILLUST/Takanori Ogura

女子ツアーは20年と21年が統合シーズンになったことで、シーズンを通すと最大52試合になる。この出場権を“通年”で与えてしまうと、通常よりも10試合前後、試合数が増えることで、シード選手が大幅に有利になってしまう。

そこで採用されたのが、「リシャッフル」という新制度。ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン終了時点の獲得賞金額に基づいてリシャッフルが行われ、上位85位前後までの選手がその後の試合の出場権を得るというものだ。「リランキング」とは異なり、永久シード保持者と今季の優勝者を除くすべてのシード選手が対象となる。

今回のリシャッフルの結果、成田美寿々や松田鈴英をはじめとした6人のシード選手が、実質的にシードを失う形となった。

ツアー13勝の成田を含む6人が実質シード落ち

脇元華賞金ランク88位
篠原まりあ賞金ランク89位
松田鈴英賞金ランク94位
エイミー・コガ賞金ランク97位
成田美寿々賞金ランク105位
大城さつき賞金ランク107位

Q.リシャッフルってどんな制度?
A.選手の出場権を見直す制度

ミヤギテレビ杯終了時点の賞金ランキングによって、出場資格を入れ替える制度。賞金ランク上位85 位前後の選手に、以降の試合の出場権が与えられる。

Q.「リランキング」との違いは?
A. シード選手も対象になる

リランキングは、シーズン前半戦の出場権保持者とQTランキング上位者が対象だが、リシャッフルは優勝者と永久シード選手以外のすべての選手が対象となる。

Q. なぜリシャッフルが行われた?
A. シーズン統合により規定試合数が多くなったため

20年と21年が統合シーズンになったことで、シーズンの試合数が52試合に。リシャッフルが行われないと、シード選手が出場できる試合が通常より10試合程度増え、不公平になる。

Q. 落ちた人はQTに行くしかない?
A. 出場できる試合で一発逆転もある

推薦や欠場による繰り上げにより、試合に出られることもある。そこで優勝できれば来季のシードが確定する。一発逆転もありえるのだ。

シードを失った選手の今後の動向は?

松田鈴英
「滝行で精神面を鍛えます」(黒宮コーチ)

試合になるとショットが乱れてしまう松田は、技術よりも精神面が課題とコーチの黒宮氏。「滝行で精神を鍛え直してQTを目指したいと思います」(黒宮)

成田美寿々
「QTに向けてもう一度体を作り直します」

腰痛によりトレーニングの量が減っていた成田。イチから体を作り直し、11 月に行われるQTに挑むという

エイミー・コガ
「スウィングの軌道修正を念入りにやります」

連戦が続いたことで、スウィングを見つめ直す機会がなかった。初心にかえって、スウィング軌道の調整から始めていくのだという

脇元華
「出場できる試合で一発逆転を目指します」

シード落ちといっても、推薦や欠場者が出た場合の繰り上げで出場が可能。そこで優勝すれば来季のシードが獲得できる

月刊ゴルフダイジェスト2021年12月号より