【スタンレーレディス】涙のち“スマイル”! 渋野日向子が1年11カ月ぶりの復活優勝
<スタンレーレディス/東名CC(静岡)/6592Y・パー72/10月8日~10日>
国内女子ツアー「スタンレーレディス」の最終日は4選手によるプレーオフに。2ホール目にバーディを決めた渋野日向子が1年11カ月ぶりの国内ツアー5勝目を飾った。
PHOTO/Shinji Osawa
2019年大王製紙エリエール以来、実に1年11カ月ぶりの優勝。プレーオフ2ホール目で1.5メートルのバーディパットを先に沈めると、最後に打ったペ・ソンウが外し、渋野が国内通算5勝目を飾った。
プレーオフの最中もペ・ソンウと笑顔で話していた渋野だが、勝利が確定した瞬間、目から大粒の涙が。全英女子オープン制覇に国内4勝と大ブレークした19年から一転、勝ち星から遠ざかっていた1年11カ月が長く辛かったことが、その涙から伝わってきた。
「優勝できるとは思っていなかった。嘘ではないか……そんなことを考えていたら、涙が出て……。19年の成績を超えるために、次週も気を引き締めてプレーします」
ここ3試合は連続でトップ10と輝きを取り戻しつつあり、この試合も最終日に4打伸ばして首位をとらえた。久々の勝利が、しぶこフィーバー再燃への序章となるか。
優勝が決まった瞬間、両手で顔を覆い号泣した渋野。でも表彰式後にはしぶこスマイルを見せてくれた
史上8人目の快挙まであと一歩
佐藤心結さんはプレーオフで敗れる
惜しかったのが18歳のアマチュアの佐藤心結(みゆ)さん。同じ東名CCで8月に開催されたゴルフダイジェスト・ジャパンジュニアカップを制し、今大会への出場権を得た。そして2日目を終えて首位タイに並び、最終日も2アンダーで回ってプレーオフに残った。
1ホール目はバーディ。続く2ホール目でも、グリーンを狙ったパー5の第3打はピンに向かったが、そのピンを直撃して弾かれるという不運が襲う。続く5メートルのバーディを決められず、史上8人目のアマチュアVを逃した。
12日からプロテスト2次予選に臨む。勝てばプロテスト免除となるチャンスを土壇場で逃し、悔しくないはずがない。プレーオフを終えてクラブハウスへ向かう途中、18歳の目からも大粒の涙がこぼれ落ちた。
身長161センチで平均260ヤード!
<スタンレーレディス・最終成績>
優勝 | 渋野日向子 (プレーオフ) | -10 |
2位T | 木村彩子 | -10 |
2位T | ペ・ソンウ | -10 |
2位T | 佐藤心結(アマ) | -10 |
5位T | 西郷真央 | -9 |
5位T | 西村優菜 | -9 |
6位 | 山下美夢有 | -8 |
週刊ゴルフダイジェスト2021年10月26日号より