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人にやさしくクラブに厳しい? マキロイ今度は3Wを投げ捨てた

3度目の年間王者に向け、ツアー選手権に挑んだローリー・マキロイ。結果は14位タイに終わったが、プレーオフシリーズでは清濁さまざまなニュースを提供してくれた。

初戦のザ・ノーザントラストでT・フィナウが5年ぶり2勝目を飾ると「彼とは20年の付き合い。すごくいいヤツだから勝ってくれてうれしい。ロッカールームもフィナウの勝利に沸いたよ」とマキロイは真っ先に勝者を称えた。

2戦目のBMW選手権ではライダーカップのチームメイト、S・ガルシアが6位タイに入り、4年ぶりにツアー選手権進出を決めると「おめでとう。ライダーカップのキャプテン推薦は決まりだね」と直接本人に声をかけ喜びを分かち合った。

自分以外の選手の活躍を喜ぶ余裕のあるマキロイだが、自身のことになると頭に血が上ることが多いようだ。

ハリケーンの影響で決着が月曜日にもつれ込んだザ・ノーザントラストでは、不本意なゴルフで43位タイに終わった腹いせなのか、最終ホール(9番)でティーショットがラフにつかまると、ティーイングエリアから「3番ウッドを林に向かって投げた」と会見で証言。

「道まで届いたかどうかわからないけれど、3番ウッドが欲しい人がいたら開催コース(リバティナショナルGC)のその辺を探せばあるかも」と打ち明けた。

すぐさまテーラーメイドの担当者が3番ウッドとドライバーヘッド、シャフトを大量に持ち込みテストを行い、気に入ったヘッドは見つかったようだが、メーカーにとってはかなり迷惑。そういえば6年前のWGCキャデラック選手権でも池ポチャのあと3番アイアンを池に投げ入れた前科もあったか……。

ガルシアもラウンド中にパターをへし折ったことは複数回。地面に叩きつけてクラブを破壊した際には罰金を科されたが、マキロイのケースはお咎めなし。とはいえ褒められたことではない。美しいスウィングは我々も大いに模範としたいところだが、こうした行為は反面教師とすべきだろう。

ゴルファーの範たるべきプロとして、クラブにあたるのは決して褒められたものではない(写真は2020年WGCメキシコ選手権。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年9月21日号より