日本選手には不利に! 世界ランク算出法の見直しで何が変わる?
日本ツアー選手が、世界ゴルフ選手権(WGC)やメジャー競技に出場しづらくなる?
先のオリンピックや、WGC、メジャー競技の出場資格の目安となっているのがオフィシャル・ワールド・ゴルフ・ランキング(OWGR)。このランキングの算定方法が、来年の8月から変わることが決まった。
1986年の施行以降、OWGRは、ある程度は機能していたが、ランキングシステム内にある2つの要素を修正することによって、システム上に登録された5000人超の選手たちの優劣を、より正確に把握できるようになるという。
詳しい算出法については割愛するが、新システム導入の結果、現在の上位トップ10名のランクに変化はないが、トップ50名の選手については、「2名から5名」が入れ替わることになりそうだという。
海外の報道によると、強い選手が集まるPGAツアーに有利に働くという話も出ていて、日本ツアーだけでプレーしている選手がベスト50に入るのは難しくなりそう。
新システム最大の変更点は、「フィールドレーティング計算の最新化」。フィールドレーティングとは、参加する全選手の実力を表す“パフォーマンスポイント”の合計値によって導き出される、いわばその大会の“格”を意味するが、ここにSG(ストロークゲインド)、すなわち他選手との相対的な比較値が入ったことで、より正確な難易度を測ることができるようになったという。そしてパフォーマンスポイントもまた、各大会の相対的な難易度に合わせて調整されたスコアに基づいて決定されるようになった。
新システムによるポイント付与は2022年8月8日以降から実施され、同14日は新システム最初のランクが発表されるが、それ以前の大会に関しては、過去のポイントが生かされるため、変更が完全に反映されるのは2年後となるそう。いずれにせよ今後、世界ランクを上げていくには、より積極的に海外ツアーに挑戦していく必要がありそうだ。
週刊ゴルフダイジェスト2021年9月7日号より