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【わかったなんて言えません】Vol.45 浅地洋佑#1 全米OPで痛感! 飛距離と英語力

「ゲンちゃん」こと時松隆光がプロを招いてトークをする連載「わかった! なんて言えません」。今週からのゲストは、同じ学年の仲良しでもある浅地洋佑。まずは浅地が6月に初挑戦した全米オープンの経験談から。

ホスト/時松隆光

1993年生まれ、福岡県出身。ツアー通算3勝。プロ10年目。テンフィンガーグリップで戦う。愛称は“ゲンちゃん

ご指名/浅地洋佑

東京生まれ。ツアー2勝。ジュニア時代から注目され11年プロ入り。調子を崩す時期があるも復活し、19年ツアー初優勝

時松 今週からは、浅地洋佑くんの登場です。洋佑は僕と同学年。まず聞きたいのは、今年の全米オープンの話から。日本での予選会、2枠しかない狭き門を、石川遼さんと2人で通過しての参戦だったよね。

浅地 同じ高校(杉並学院高校)の先輩の遼さんとは、3年生と1年生だったから一緒に試合に出たことはなくて、それが全米オープンで実現するなんて、ホント、感慨深かった。試合は楽しかったけど、レベルの差を感じたよね(116位タイ予選落ち)。とくに飛距離が。

時松 やっぱり、そこね。自分も3年前にPGAツアーのブリヂストン招待に参戦したとき、4日間の平均飛距離で最下位(292.5ヤード)だった(苦笑)。

浅地 まだ20~30ヤードは足りないかなと。

時松 でもいずれにせよ、世界のトップ選手との差を感じられたのはいいことだよね。

浅地 そう、足りないところだらけだけどね(笑)。

時松 でも最近、洋佑、飛距離伸びたでしょ? 試合で一緒にラウンドしたときにそう感じた。

浅地 今シーズンが始まる前に、クラブを軽くしたり、シャフトを替えたり、長さを伸ばしたりして、いろいろ試してみたんだよね。手応えがあったのは、45インチから45.75インチに伸ばしたシャフト。

時松 僕より平均20ヤードくらい飛ばすようになって、弾道に伸びがあって、いい感じだなと。

浅地 ガッツリ当たったときは、今までより10ヤードは伸びた。全米オープンでどうかなと思っていたんだけど、やっぱり、それでも足りなかったね。

時松 スウィングは変えた?

浅地 スウィングについてはあまりいじらないようにと考えているところ。とはいえ、人に気づかれないレベルでは変えている。流行りの「地面反力」は2年前からやっていて、それにプラスして、フットワークを昔よりはだいぶ抑え気味にしつつ、各所の筋肉をしっかり動かす意識に変えてみた。それまでは意識したことがなかった筋肉のそれぞれの動きを感じて球を打つだけでも、弾道って変わるんだよね。そのおかげでショットもよくなってきたし。

「全米オープンで再確認。やっぱり飛距離は伸ばしたい。シャフトを長くしたり、それぞれの筋肉の動きを感じて球を打つだけでも弾道は変わります」(浅地)

時松 全米オープン、会場はトーリーパインズだったね。僕も世界ジュニアで回ったことがあるけど、タフなコース。全ホールは覚えてないけど。

浅地 僕は今回の全米オープンで行く前から、全ホール覚えてたよ。記憶力、めっちゃいいからさ。車の運転でも1回通った道を忘れないし、ゴルフコースでもそれは同じ。源ちゃんの2年前に、僕も世界ジュニアでトーリーパインズを回っていて、全米オープンで戻ってこられて嬉しかった。予選を通れればもっと嬉しかったと思うけどね(苦笑)。

時松 トレーニングはどれくらいやってるの?

浅地 結構やってる。プロテインも飲んでるしね。だけどそんなにデカくならない。源ちゃんも僕も、外国人選手と比べたら体も小さいから限界はあるかもしれないけど、あきらめてしまいたくはない。それに、勝負は飛距離だけじゃないだろうしね。

時松 いつまでに、とか期限を決めているわけではないけど、やっぱり海の向こうでやりたいとは思うよね。

浅地 うん、僕もそう。早めに行きたいな、とは思う。若いうちにね。そのためには、言葉の問題もあるじゃん。先輩の遼さんに直接なにかを教わったことはないけど、ただ海外でも堂々としているあの佇まい。ああいう選手になりたいと憧れる。オシャレで品があるだけじゃなく、海外の選手とも積極的に話せて。だから僕も、英語を学びたいなと。

時松 遼さんのトーク力はハンパない。(選手会の会議で)通訳がいなくて外国人選手と話せずに慌てていると、「僕が通訳するから話していいよ」って。もう、びっくり。

浅地 決めた。俺、来年までに英語覚える! 日本にも外国人選手は多いし、話せたほうが絶対に楽しいはずだから。

時松 僕は、来年までには……、ムリかな(笑)。リスニングが一番だと言われているけど、聞いても何もわからんもん!

浅地 だけどさ、遼さんたちと一緒に選手会を盛り上げて、選手会長を引き受けて、源ちゃん頑張っているよね。

時松 遼さんはもちろん、(池田)勇太さんにも助けてもらってばかりだけどね。俺はスピーチもまだまだで、事前に考えたことを忘れないようにしなければと思っていたら、遼さんも勇太さんも、「事前に考えたりしないよ」って。参りました(笑)。

浅地 源ちゃんは源ちゃんらしい選手会長でいいんじゃない。ゴルフ以外でも頑張っている源ちゃん、同い歳としても誇りだからさ!(つづく)

週刊ゴルフダイジェスト2021年8月24・31日合併号より