【東京五輪】圧巻の9バーディ1イーグル「ネリーにもっていかれた」畑岡奈紗は3つ伸ばすも首位とは9打差
<東京五輪ゴルフ女子 2日目/霞ヶ関CC東C/6648Y・パー71/8月4日~8月7日>
稲見萌寧と並び1アンダー16位タイからスタートした畑岡奈紗は、2日目を「68」でラウンド。トータル4アンダー、11位タイに浮上した。
4バーディ1ボギーの「68」。決して悪いスコアではないはずだが、同伴者が凄すぎた。
「ネリーのプレーに引っ張ってもらって、自分もバーディを取りたかったんですけど、自分の分のバーディもネリーに持ってかれた感じはありますね」
ネリー・コルダは全米女子プロを制するなど今季3勝。世界ランク堂々1位のアメリカのエース。先月28日に日本で誕生日を迎えたばかりの23歳は、畑岡奈紗らいわゆる「黄金世代」と同世代。身長177cmから繰り出されるティーショットは平均273.8Yを誇るが、この日はそのティーショットがフェアウェイを外したのは1度だけ。加えてパットが面白いように入り、1イーグル・9バーディの「62」。トータル13アンダーとし、4打差の首位に立った。
そんなゴルフを目のあたりにすると、3アンダーでも到底満足はできない。
「素振りの感覚はよくなっているんですけど、いざボールを打つときに力みが出てるのか、自分の思っているところに始動で上げることができていない。そこがいまいち気持ちよく振り切れていない原因かな」と昨日からのロングショットへの不安がぬぐい切れない。
「日に日にグリーンの硬さも増してきている気がするので、フェアウェイから打たないとチャンスについてこないと思う。ティーショットがカギになる」と語るとおり、ラフからではなかなかチャンスにつけることが難しい今回のセッティング。チャンスにつけられたホールでも「難しいラインが残って決めきれなかった」と、悔しさが滲み出る。
それでも、随所にいいパーパットを沈め、粘り強く自分のゴルフに徹する姿勢には心を打たれる。
「(短縮競技で)3日間になるかもしれないと聞いていたので、今日は伸ばさなくちゃいけないと思ってたのですが、ちょっとストップがかかってしまった。まだ2日あると信じて、うまく伸ばしていきたい」
トップのネリーとは9打差をつけられてしまったが、先日のマラソンクラシックでは「61」「69」「64」のゴルフで圧勝した畑岡。ちょっとしたきっかけで一気にリーダーボードを駆け上がる可能性は十分にある。
取材&撮影●服部謙二郎(週刊ゴルフダイジェスト)