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「日の丸を背負っていてもいなくても目標は同じ」稲見萌寧が強い気持ちで今年6勝目へ【東京五輪】

速報
2021.08.02

東京五輪、ゴルフ女子の開幕を2日後に控え、日本代表の稲見萌寧が会見に臨んだ。

畑岡奈紗とともに、五輪への思いを問われた稲見。畑岡が「1年延期されて、長かった」と語ったのに対し、稲見は

「小さい頃からオリンピックに出ることが夢だったのですが、私の場合は1年延びたからこそ出場できた。今年の前半で成績を残せたことで、この大会に出られて良かったです」

今年3月8日時点の世界ランクは63位。しかしその直後の明治安田生命レディスで優勝すると、5月の中京テレビ・ブリヂストンレディスまでで計5勝を挙げ、賞金ランク22位までジャンプアップ。大逆転で代表2つ目の椅子を手にした。

アマチュア時代の2016年には、畑岡奈紗とともに日の丸を背負い、国際大会「ネイバーズトロフィーチーム選手権」に出場した稲見。そのときは「成績を出さなければいけないという、自分へのプレッシャーを感じながら戦っていた」というが、あれから5年。

「日の丸を背負っていてもいなくても、目標とするところは同じ。気負ってもいい方向につながらないと思うので、楽しんで自分の持っているものを最大限に引き出したい。結果的に上位にいければそれが一番」と“楽しみ”が勝っている様子。

一昨日まで兵庫県で行われたJLPGAツアー「楽天スーパーレディース」に参戦し、現地入りしたのは昨夜。そんな過密スケジュールのなか、嬉しい出来事が。「すれ違う程度でしたが、(松山英樹選手と会話する機会があり)練習ラウンドのときと本番の状況がどれくらい違うのかを聞いたり、(松山選手から)男子でメダルを獲れなかったので、女子で頑張ってほしいとエールをもらって、それがすごく嬉しかったです」

国内ツアーでの活躍の要因を聞かれると、「去年までは、1勝できたことに安心していて、複数優勝ができなかったけど、今年は1勝しても“毎週毎週勝ちたい”という思いのほうが強くて。強い気持ちがあることで勝ち続けることができたのかな」と自己分析。

得意のパットを武器に、難グリーンを攻略し「勝つ」。そんな強い気持ちを胸に、盛夏の霞ヶ関に挑む。

キャディを務めるのはコーチの奥嶋誠昭氏。強力な相棒と二人三脚でメダルを目指す

取材&撮影/服部謙二郎(週刊ゴルフダイジェスト)