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【日本プロ】池田、稲森が上がり2ホールで脱落。雨の日光を制したのは22歳キム・ソンヒョン

<日本プロゴルフ選手権/日光CC(栃木)/7236Y・パー71/7月1日〜4日>
PHOTO/Tadashi Anezaki

昨年の中止から1年延期された第88回日本プロゴルフ選手権。雨の最終日は、最終組の3人によるデッドヒートの末、韓国のキム・ソンヒョンが日本ツアー初優勝を飾った。

新型コロナによる中止から1年。第88回日本プロゴルフ選手権の舞台は、03年に日本オープンも開催された難コース、日光カンツリー倶楽部。

細かい雨が降る最終日、史上まれにみる大混戦のドラマは、上がり2ホールで起きた。

最終組の3人が13アンダーのトップで並んでやってきた17番パー4、池田勇太がセカンドを右に大きく外して痛恨のボギー。トップタイから陥落した。

「残り距離と風向きと雨の様子が中途半端で、少し力んでしまった。フェアウェイからグリーンに乗せられないのはあり得ないです。そんなプレーでも、雨の中、応援してくれていたファンの方には感謝しかありません」と池田は自分のミスを振り返った。

最終18番ホール、入ればプレーオフに残れるバーディパットは無情にもカップを通過。「はじめて日本オープンに出たこの日光で2度目の日本プロに勝ちたかった」という、池田の4日間の戦いが終わった

そして最終18番パー4、今度は稲森佑貴がフェアウェイからのセカンドショットを右に大きく外し、そこからのアプローチも寄せきれず、痛恨のボギー。

「18番のセカンドは距離も残っていたので、ボールをつかまえられませんでした。でも、それよりも悔しいのは、17番のバーディパットです。あの3メートルを入れておけば1打リードできたので、最終ホールをもっと楽にプレーできました」

自分のプレーを冷静に分析する稲森の目は、すでに次の全英オープンに向いている。

「今日は優勝できませんでしたけど、調子はいいので、この悔しさを全英にぶつけます」

上がり2ホールをパーでしのいだ韓国の新鋭、キム・ソンヒョンが逆転で日本ツアー初優勝を飾った。

稲森は3つ目のメジャータイトルまであと1歩

ゴルフの調子は悪くなかった、という稲森も、あと1歩及ばず、2位タイでフィニッシュ。その目はすでに次の全英オープンに向いている

優勝は韓国の新鋭キム・ソンヒョン

17年にプロ転向した22歳。19年に日本ツアーのシードを獲得するも、昨年はコロナの影響で韓国ツアーを戦う。日本プロが日本ツアー初優勝となった

石川遼と星野陸也は特例処置により出場

6月の全米オープンに出場した石川遼(前回大会覇者)と星野陸也は、石川が東京五輪強化指定選手、星野が東京五輪出場内定という特例処置によって出場した

ソーシャルディスタンスのため
ギャラリーに傘を配布

ギャラリーには、先着で傘、マスク、キャップ、水筒を特製バックパックに入れて配布。ソーシャルディスタンスを保つため、傘を差しての観戦をお願いしていた。傘は、サインをもらうのにも重宝(サインに応じているのは今平周吾、谷原秀人、芦沢宗臣)

<日本プロゴルフ選手権・最終成績>

優勝キム・ソンヒョン-13
2位T池田勇太-12
2位T稲森佑貴-12
4位T小野田享也-11
4位T片山晋呉-11
6位岩田寛-10
7位J・チョイ-9
8位大槻智春-8

週刊ゴルフダイジェスト2021年7月20日号より