「アームロック」は禁止にすべき? 選手間でも異論。マキロイは「試してみたいものの1つ」
パターのグリップ部分を前腕に固定してストロークする「アームロック」式のパッティングスタイルについて、異論反論が巻き起こっている。
ツアー内でも「アームロックを禁止すべき」との声は以前からあり、現在、USGAも動向を注視しているという。
PGAツアーの理事を務めていたブラッド・ファクソン、ビリー・ホーシェルなどが禁止主張派だが、かつて「あれはアンカリングだ」と反対していたザンダー・シャウフェレは、今では自身がアームロックでパットをしており、プロの揺れる心情がうかがえる。
先の全米オープンでは、ローリー・マキロイが「アームロックは、試してみたいと思っているもののひとつだ。ほかのプレーヤーたちも同じように思っているはずだ」などと語っている。パッティングに悩んだ際、試してみて調子が良ければやってみたいというのがツアープロの本音のようだ。
実際にアームロックでパットをしているウィル・ザラトリスに言わせると、そう簡単なものではなく「確かにラインを出すには役立つが、正しいスピードを出すのに過去数年かなり練習した」とのこと。一朝一夕にできることでは、もちろんないという。
現在アームロックを採用しているのは、目立っているところでは、シャウフェレに加え、ブライソン・デシャンボー、ウェブ・シンプソンなどがいる。
基本、アームロックはゴルフルールの10.1bで認められている。それだけに、ザラトリスの見立てでは「当面はアームロックが禁止される心配はないのではないか」とのこと。「今はまだ、USGAはリサーチをしている段階。(アームロックをしている)プレーヤーが、今後数年の間に複数のメジャーを勝ち始めたら、考えを変えるかもしれないね」としている。
いずれにしても、今しばらくはこの話題がプロの間で議論となりそうだ。
週刊ゴルフダイジェスト2021年7月13日号より