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ジョーダン・スピース、スコッティ・シェフラー&松山英樹を大いに語る!

ジョーダン・スピースが2019年「ZOZOチャンピオンシップ」以来7年ぶりに来日し「ベイカレントクラシック」に参戦した。以前はちょっぴり野暮ったさがあったが3児の父になったいま、より洗練された雰囲気を漂わせている。絶好調ではなくても優勝から遠ざかっていても相変わらず世界中で絶大な人気を誇るスピースがライバル、スコッティ・シェフラーと松山英樹について大いに語ってくれた。

ベイカレントクラシックの練習日にインタビューに応えてくれたジョーダン・スピース(写真/岡沢裕行)

ジュニア時代はスピースの独壇場。逆転したシェフラーとの関係性

テキサス州ダラスに生まれ育ったスピースは現在もダラス在住で近所にはテキサス大学の後輩スコッティ・シェフラーが住んでいる。

「家にいるときは週に2、3回シェフラーと一緒にゴルフをしています」とスピース。2人はジュニア時代から凌ぎを削った者同士。10代の頃は3歳年上のスピースの独壇場でシェフラーは完全に脇役だった。

数年前ダラスのテレビ局が公開した2009年の「バイロン・ネルソン・ジュニア選手権」ではもうすぐ16歳になるスピースが『62』を叩き出して2位に11打差をつけ圧勝したシーンが映し出されている。13歳のシェフラーの順位は定かではないが、少なくとも11打差以上離されていたことは確か。特筆すべきはシェフラーの左足がズレるスウィングがその頃からまったく変わっていないことだ。

当時を振り返りシェフラーは米メディアにこんなことを語っている。

「僕が成長していく過程で彼(スピース)は常にトップを走るジュニアでした。競技で会うときは彼のプレーのどこが優れているかを観察して研究していました。常に僕の一歩先を行っていてほとんどの面で僕より少しだけ優れていました」

しかしいまやその立場は逆転した。不動の世界No.1シェフラーは、22年にスピースがRBCヘリテージで通算16勝目を挙げてからわずか4年でパリ五輪の金メダルを含め19勝(通算22勝)を挙げるほどの選手になった。最近ではスピースがシェフラーのプレーを観察、研究する立場になったようだ。

「右に出るものがいない」シェフラーのアイアンプレー

「よく一緒にプレーしますが、彼は僕がいままでプレーしたゴルファーのなかでワン・オブ・ザ・ベスト。本当に凄いです。アイアンに関しては右に出るものがいない。僕もあれほど上手くアイアンを操ったことはない」とシェフラーを絶賛するスピース。

「試合よりも地元のコースのほうがやさしいからすべてベタピン、みたいな感じです。試合でもすごいけどプライベートなラウンドのほうがもっとすごい。彼を負かすのは難しい」

スピースは他の選手の成功を羨ましく思うこともあると認めているがシェフラーに関してはそういった感情を抱かないのだという。

「他の選手が好調なとき僕も好調なら同じことができると思えるんです。でもいくら調子が良くてもシェフラーレベルのアイアンプレーに到達することはない。きっと誰ひとりとして到達できるプレーヤーはいないと思います」

そんな2人の共通点はともにキャリアグランドスラムまであと1勝と迫っていること。23歳になるまでに3つのメジャーを制覇したスピースに足りないのは全米プロのタイトルだけ。シェフラーは全米オープンを獲れば昨年のローリー・マキロイに続く史上7人目の偉業を達成することになる。

「同世代でベストなプレーヤー」松山英樹へのリスペクト

松山英樹が優勝した2014年ダンロップフェニックスでは4日間ともスピースは松山と同組だった(写真/姉崎正)

ところで日本のエース、松山英樹のことはスピースの目にどう映っているのだろう?

「ヒデキとはコース内外で過ごすことがあって一緒にプレーするのは大好きです。彼はとてもアグレッシブなプレーヤー。リスクを怖がらず攻める。自分も同じようにアグレッシブなタイプなので、ヒデキのプレースタイルは好きですね。だから彼は勝ち続けているのだと思います」

年齢的には松山のほうが1歳上だがスピースは同世代と捉えており「ここぞ、というとき素晴らしいショットを打つ彼は僕らの世代でベストなプレーヤーだと思っています」と高評価。

さらに「日本では宮崎(ダンロップフェニックスとZOZOチャンピオンシップ)で一緒の組だったのですが、ギャラリーの反応やヒデキ自身のプレーに圧倒されました。そのときの感覚を比べるとしたら1つしかない。アメリカでタイガーと一緒にプレーするときの感覚に匹敵します」と称賛した。

本人はここ4年優勝がないが今年も「調子は良かった」と打ち明ける。「調子が上向いている状態でツアーが終わってしまったのがとても残念。もっとゴルフがしたかった」

日本のファンはもちろん世界中のファンが彼の復活を待っている。シェフラーや松山と優勝争いをする劇的な展開ならなお、良しだ。

文/川野美佳

米サンディエゴ州立大学留学を経て1990年代から「週刊ゴルフダイジェスト」「Choice」を中心に執筆を開始。主な翻訳書に『タイガー・ウッズ私のゴルフ論』(テレビ朝日)『タイガー・ウッズ:もうひとつのインサイドストーリー』(日本ヴォーグ社)『ブッチ・ハーモンの勝者のゴルフ: タイガー・ウッズを育てた名伯楽』(小池書院)など。ジャック・ニクラス、ゲーリー・プレーヤー、トム・ワトソンなど海外のレジェンドゴルファーへのインタビューを多数行っている

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