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【インタビュー】金子駆大<後編>欧州ツアー攻略のカギはパッティング。キーワードは「早い順回転」

2025年シーズンはツアー初優勝に賞金王と瞬く間に男子ゴルフをけん引する存在になった金子駆大。今年の舞台は日本から海外へと移る。後編では、クラブ選びのこだわりと、主戦場となる欧州ツアーへの展望を聞いた。

PHOTO/ARAKISHIN、Yoshihiro Iwamoto

金子駆大

かねこ・こうた。2002年生まれ。愛知出身。2020年にツアープレーヤー転向を果たし、昨年は関西オープンでツアー初優勝を飾ると、三井住友VISA太平洋マスターズで2勝目。一気に賞金王に上り詰めた

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アイアンの“抜け”だけは
譲れないポイント

GD 今シーズンは欧州が主戦場になるとのことですが、いろんな国で行われるだけに芝の違いなどあります。そのあたりを考えてクラブチェンジなどの対策は考えていますか。

金子 ドライバーやアイアンなどは今のところは考えていません。向こうでやってみて、いろいろ必要なことが出てくるかと思いますが、それからでいいかなと思っています。

GD クラブを選ぶ際のこだわりはありますか。

金子 基本は何でもいいんです、本当に(笑)。もちろん、何を使ってもいいわけではなく自分に合っているという意味で何でもいいんです。当然、新しいクラブやシャフトを試すことはあっても今以上のものでなければ替える必要はないと思っています。だから去年もシーズン初めは違うアイアンを入れていたんですけど、結局以前に使っていたものに戻しました。自分が気持ち良く振れることが一番。それって当たり前のことだと思いませんか?


GD クラブ契約をフリーにしたのもそういう理由から?

金子 それはあります。僕の場合、ドライバーに問題があったのでそれでフリーにした経緯があります。ドライバーに限ったことではないですが、イメージして狙ったのと逆の球が出るのだけは絶対に避けたい。少しでもその不安があると試合では使えないですから。

GD そういえばドライバーのロフトは11度とプロの中では多めですよね。

金子 元々バックスピン量は少ないほうなので、ロフトを寝かせて打ち出しを高くしています。そこはクラブに助けてもらうというか、自分のスウィングに合う楽なクラブを使うほうがいいと考えています。だから気持ち良く振れて、思い通りの球筋が出れば見た目の顔とかはあまり関係ないんです。

GD だから基本は何でもいいということなんですね。

金子 そのとおりですが、アイアンに関しては今のモデルから替えられない理由は、ヘッドの抜けを大事にしているからです。ボクはインパクトでボールをとらえてからその先の感覚でボールをコントロールする感じがあるので、ヘッドの抜けが悪いクラブは絶対使えません。

ヘッドの抜けを最重要ポイントにする金子が愛用するアイアンは2018年発売のテーラーメイド「P760」だ。シャフトは「N.S.プロ モーダス3 PROTOTYPE」(X)

GD 7番ウッドは古いモデルですね。

金子 元々は3番ウッドも同じモデルだったんですけど、去年の途中で割れてしまったんです。本当に良すぎたのでずっと替えることができなかったんですが、こればかりはしょうがないです。

GD 具体的にどこが気に入っているんですか。

金子 バックスピンの入り方です。特に7番ウッドは200〜240ヤードくらいを打ち分けるためにバックスピン量を調整する必要があります。それがしやすいクラブなので、いろんなシチュエーションで使えて重宝しています。

GD 海外のコースのタフな環境下でも使用頻度は多くなりそうですね。

金子 そうなると思います。

ゴルフの話を語りだすとその場の雰囲気が一瞬で変わるほど目つきが鋭くなる。ドライバーはタイトリスト「GT2」の11度を使用。FWは3Wと7Wの2本。3Wはテーラーメイド「Qi35 MAX」、7Wは「ステルス2」。ドライバーから7Wまで「ベンタスTRブルー」を挿している。

テクノロジーは
積極的に利用する

GD 昨年の平均ストロークが2位に対して平均パットは10位。このデータついてどのようにとらえていますか。

金子 パッティングは課題ですし、まだまだ改善点があると思っています。

GD 今年は年明け早々に沖縄でミニ合宿のようなものを行っていましたね。

金子 はい。パッティングコーチの橋本さんにも来てもらっていろいろとチェックしてもらいました。

GD どのようなことに取り組んだのですか。

金子 欧州ツアーに挑むにあたりグリーンが様々ですからそのあたりのアドバイスや、そもそものスキルをアップするために練習していました。

GD 昨シーズンも終盤戦は賞金王へのプレッシャーもあったかと思いますが、惜しいパットで優勝争いから後退する場面もありましたよね。

日本のグリーンは芝目が特になくキレイに整備されているので、見た目の傾斜なりに転がり打ち出しから順回転になりやすい

金子 フラストレーションが溜まる時もありましたね。

GD 年始の合宿では新しい発見はありましたか。

金子 いろんなデータを取ってもらって、より早くボールを順回転にさせるほうがいい転がりになると言われました。

GD アームロックにしているのは関係ありますか。

金子 いえ、あれでないと打てないだけです(笑)。通常の長さのパターだとショートパットも入らなくなって、それで左腕とクラブをロックするアームロックにたどり着いた感じです。いまは昨年よりも打ち出してから早く順回転にするように取り組んでいます。というのも、ヨーロッパなど海外は芝質やコン
ディションの違いがあるそうなので、グリーンの状態に関係なくパフォーマンスを発揮できるようにするためです。日本のコースはグリーンがキレイだと海外の選手も言いますが、そうじゃない環境でも同じ結果を出すためには、より打ち出してから早くコロコロと順回転させる強い転がりが大事になるとは思っています。

GD ストロークを変えたりするのですか?

金子 動きの再現性を高めるのはもちろんですが、僕はテクノロジーを積極的に活用していこうと思っています。もっと早い段階で順回転が起こり転がりの強い球が打てるように新しいパターをテストしているところです。

GD 欧州ツアーで勝つためには最後の肝はパッティングですか。

金子 海外の選手はパッティングが本当に上手いですから、そのレベルに少しでも近づかなければと思っています。自分の技術を上げると同時に、使えるテクノロジーはチャレンジしていくつもりです。

「ソニーオープン」が行われたワイアラエCCのグリーンは、芝目も強く不規則な転がりをすることがあり、欧州ツアーで様々な国のコースで戦う金子にとってもいい経験だった

久常ルートでPGAを狙う

GD 日本より一足先にツアーが始まりますが今の気持ちを教えてください。

金子 いろんなことが楽しみですね。とにかくレベルの高い場所でやりたい。それが一番です。

GD 少し見方を変えてLIVゴルフという選択肢はありましたか?

金子 そこは全くないです。今はお金じゃない。もっともっとレベルの高いところでゴルフを
やりたいので、DPを経てPGAツアーでやりたいですね。

GD そういう意味では昨年のQTは惜しかったですね。

金子 かなり悔しかったです。

GD PGA下部ツアーのコーンフェリーへの出場資格も得ましたが欧州で戦うことにした理由は何ですか。

金子 やっぱりDPのほうがレベルが高いじゃないですか。高いレベルでやりたい気持ちが強かったです。

GD 同級生の久常プロのようにDPツアーからPGAツアーを目指す形になりますね。

金子 そうですね。高みを目指してがんばってきます!

一番上手い人たちがいるステージで戦いたい。だからPGAを目指す

週刊ゴルフダイジェスト2月17日号より