【インタビュー】リッキー・ファウラー<後編>「10年後にはメジャーで2つ勝っていたい」
週刊ゴルフダイジェスト
日本でも人気のリッキー・ファウラー。ベイカレントクラシック出場は叶わなかったものの、日本のファンに向けた特別メッセージを届けてくれた! 後編は、LIVゴルフや今後の目標について。
TEXT&PHOTO/Yasuhiro Tanabe(JJ)

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- 日本にルーツを持っていて、最終日はおなじみオレンジカラーで日本にもファンが多いリッキー・ファウラー。来週、日本で開催されるPGAツアー、ベイカレントクラシックの出場はキャンセルされてしまったが、その勇姿を見たかった日本のファンのために、特別にメッセージを送ってくれた! TEXT&PHOTO/Yasuhiro Tanabe(JJ) リッキー・ファウラー 1988年生まれ……
LIVゴルフが何を目指しているのか
理解しようとしたんだ
GD 次に聞きたいのは、LIVゴルフについてです。LIVから巨額の移籍オファーがあったと思いますが、あなたはPGAツアーに残る意志が固かったように見えました。
ファウラー 実はLIVのトップであるヤシール・アル・ルマイヤン氏とは、LIVができる前から面識がありました。2015年にアブダビの試合でプロアマを一緒にプレーしたことがあったし、彼がゴルフに携わりたいという思いを当時から聞いていました。LIVが発足した頃、LIVが何をやろうとして、何を目指しているのかを直接会って聞きました。LIVの動きに対するPGAツアーの対応に、賛成しかねることもありましたが、今後もPGAツアーが成長し続けるためには、LIVに完全に扉を開くのは、望ましい状態ではないと感じています。
GD 今後、LIVとはどう付き合っていくつもりですか?
ファウラー やはり僕はPGAツアーに出ることやメジャーに出ることを夢見てきた子供だったし、それが最大の目標だったわけですから、LIVに移籍するという選択肢はありません。ただ、LIVは何を目指し、ゴルフをどう考えているのかを理解したかったんです。

ファウラーはいつもマイボトルを自ら持ち歩く。それは、重たいツアー仕様のバッグを担ぐキャディの負担を少しでも減らそうという思いやりから生まれた行動。いまや、マイボトルを持ち歩くファウラーの姿はPGAツアーの風物詩でもある
メジャーは1勝目が大変なんだ。
ひとつ勝てば、きっともうひとつ勝てる
GD 2028年のオリンピックはロサンゼルス開催ですね。地元カリフォルニアの開催ということで、特別な思いはありますか? 腕に五輪のタトゥーも入れていますよね?
ファウラー 僕にとって、2016年のリオ五輪は特別な体験でした。アメリカ選手団の一員としてスタジアムを歩き、他の競技のトップ選手たちのプレーを間近で観戦して、自分がスポーツという大きな世界の一部になれた気がしました。それまで自分はゴルフという狭い世界で生きてきたんだと実感しました。
GD ロス五輪には出場したいですか?
ファウラー もちろんです。五輪に出場できる可能性としては、年齢的に最後のチャンスになるかもしれませんが……。
GD では、メジャーについてですが、これまでメジャーでは2位が最高成績です。メジャー優勝にかける思いは?
ファウラー メジャー優勝への思いは本当に大きなものです。ゴルフ選手としてのキャリアを考えても、『メジャーで何勝したか?』ということが大きな話題になる。オリンピックの金メダルも意味は大きいですが、世の中の大勢は金メダルよりもメジャー優勝に重きを置いていると思っています。
GD どのメジャーに勝ちたいですか?
ファウラー やっぱりマスターズですね。でも、メジャーに勝てるなら、どれも勝ちたい。これが本音!
「いつも誰かのためにプレーする」というファウラーは、長女マヤと次女ネリーのアメリカンジュニアゴルフ協会のタグを付けている。このタグがあれば、タフな優勝争いでもチカラが湧いてくるのかもしれない

GD 最後に、短期的な目標と5年~10年くらいの長期的な目標を聞かせてください。
ファウラー もっと優勝争いに加われるゴルフをして、優勝することを目標にしています。勢いと自信がついてくれば、2023年のようなゴルフができると思っています。10年先の目標としては、メジャーを2つぐらい勝っていたいですね。楽しくゴルフをしていたいと思っています。いまのゴルフを続けていれば、勝つチャンスは巡ってくるはずです。5年以内にメジャーで1勝。メジャーは1勝目を挙げるハードルがとても高いので、その重圧を取り除くことができれば、もう一ついける。僕はそう信じています。

週刊ゴルフダイジェスト2025年10月14日号より


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