【エプソンツアー出場選手インタビュー】長野未祈「こっちの選手はみんな自由で楽しそうにゴルフをします!」
週刊ゴルフダイジェスト
米下部のエプソンツアーで戦う3選手にインタビュー。2人目は15歳のときにプロを抑えて日本女子オープンの最終日を単独首位で迎えた長野未祈。大学のこと、ツアーのこと、そして将来の目標を聞いた—―。
INTERVIEWER/Yasuhiro JJ Tanabe PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe、Shinji Osawa

- 米下部のエプソンツアーで戦う3選手にインタビュー。3人目は中学生からゴルフを始めたという谷田侑里香。長野同様アメリカの大学を卒業した谷田に、大学のこと、ツアーのこと、そして将来の目標を聞いた—―。 INTERVIEWER/Yasuhiro JJ Tanabe PHOTO/Yasuhiro JJ Tanabe、Shinji Osawa 谷田侑里香 たにだ・ゆりか。1999年3月……
- 2014年に日本地区予選を突破し日本人史上最年少の14歳で全米女子オープンに出場した山口すず夏。あれから10年。昨年のプロテストに合格し、日本でもプロとして出場できる資格を得た山口だが、今季の前半戦は米女子下部のエプソンツアーにも出場していた。そのエプソンツアーの練習日、日本に帰国する直前の山口に、これまでのこと、そして今後のことについて聞いてみた。 INTERVIEWER/Yasuhir……
――そもそもアメリカでプレーするきっかけは?
長野 もともと高校生のときからLPGAツアーでプレーしたいと思っていて、高校3年のときにこっちのQTを受けたんですが、スコア誤記で失格に……。QTでアテンドしていただいたのがレックス倉本さんの奥様で、レックスさんにアメリカの大学ゴルフ部の話を聞き、父からの後押しもあってアメリカの大学に行くことにしました。
――高校生のときにアメリカでプレーしたいと思った理由は?
長野 当時、毎年2カ月くらいサンディエゴでゴルフの合宿をしていて、こちらの練習施設などを見て、アメリカでプレーしたほうが上手くなれると思ったんです。
――ジュニアのときからアメリ力に来る機会は多かったんですね。
長野 はい。世界ジュニアやAJGA(全米ジュニアゴルフ協会)の試合などに出ていて、それがすごく楽しくて、こっちでやりたいと思っていました。いろいろな国の選手の友達もできたので。
――初めてアメリカに来たのはいつですか?
長野 世界ジュニアのときなので中1ですね。アメリカに来て感じたのは、みんな型にはまっていなくて、練習も自由で楽しそうだった。当時の私は日本で楽しんで練習していたわけではなかったのですが、こっちの選手はみんな楽しそうにゴルフをするなって……それはエプソンツアーでも同じで、みんな楽しそうにプレーしています。私も大学でこっちに来て、ゴルフが楽しくなりました。アメリカに来て思ったのが、楽しくないと打ち込めないということ。楽しめなければ、楽しんでいる人よりも、自分を追い込めないですから。
――今は何をしているときが一番楽しいですか?
長野 食べているとき(笑)。もちろん試合も楽しいです。月曜日に移動して、試合は金曜日からなので、「早く金曜日にならないかなぁ」と思いながら練習しています。試合が一番楽しいですね、その次が食べること。あとは何にもないので(笑)。日本みたいにふらっとどこかに遊びに行けるわけではないし、ゴルフとトレーニングと食べることしかないので。
――いちばん好きな食べ物は?
長野 うーん、肉(笑) 。鶏肉や豚肉が多くてビーフはあまり食べない。でも焼肉は大好きです。お魚も食べます。お刺身も大好きですが、こっちではあまり食べられない。ほとんど毎週同じメニューばかり食べています(笑)。パスタやピザなど小麦もあまり食べないので、肉と野菜のおかずとご飯という毎日です。
――大学は寮でしたか?
長野 いえ、アパートです。朝と昼は大学のアスリート用のフードコートで食べて、夜は日曜日にたくさん冷蔵庫に作り置きして、それを食べる感じ。プロッコリーなどの野菜と塩コショウを振った鶏のもも肉などをアルミホイルを敷いたグリルにぶっ込んで焼く、それで完成みたいな(笑) 。サーモンとかもよく焼いていました。
――今でも料理はしますか?
長野 ……しないです。今は父がやってくれます。生姜焼きやカオマンガイなどを作ってくれます。
――カオマンガイ?
長野 タイ料理なんですけど、山口すず夏ちゃんのお父さんから父が習ったそうです(笑) 。
――ちなみに趣味は何ですか?
長野 カフェ巡りと本を読むこと。東野圭吾さんが好きです。あとトレーニング。週3回は行っています。こないだすず夏ちゃんに「ムチ子」って言われました(笑) 。
――最初はコミュニティカレッジに入ったんですよね。
長野 そうです。そこでオレゴン大学から誘われて入学して、せっかくだからと思って卒業しちゃいました(笑)。最初は卒業するつもりはなかったんですけど、大学はとても楽しかったです。もちろん忙しくて本当に大変だったんです。朝6時に起きて8時からの授業に出て、お昼に授業が終わって急いでランチ食べて、チーム練習が1時から4時まであって、トレーニングが5時半から6時半まで。夜は毎日宿題に追われて寝るのが11~12時。試合中も課題はやらないといけないので……毎日ヤバかったです(笑)。


――大学生活を振り返ってどう思いますか?
長野 いろいろな知識を得られたこともありますが、ゴルフ以外での人間関係が作れたのが大きかったです。人生ってゴルフだけではないし、人生のなかでひとつのことを成し遂げられたということが大きいと思います。
――同年代の日本の選手がここ数年でたくさんアメリカに来て活踊するようになりましたが、それについてはどう思いますか?
長野 こっちの大学に来て1年目、2年目の頃は、もう(畑岡)奈紗ちゃんが活躍していて、焦りみたいなものはありましたが、今は自分もプロとしてプレーするようになり、あまり日本人だからという目線では見ていないです。むしろ大学で一緒にやっていた選手が勝ったりすると、そっちのほうが凄いってなりますね。
――今の目標は何ですか?
長野 最終的にはLPGAツアーのシード選手であり続けることですが、今の目標はエプソンツアーのランキングで15位以内に入って、来年LPGAツアーの舞台で戦うこと。もちろんLPGAで勝ちたいという目標もありますが、そこにたどり着くための計画、プランをクリアしていくこと。そのためにも今季中にエプソンで優勝したいと思っています。優勝すればランキングも大きく上がりますから。
――勝つために必要なことは?
長野 3日間いいスコアを続けること。今年はそれができていないんです。一番重要なのは初日のプレーですね。初日にいいスコアを出せないと、その時点で終わりですから。そして、最終日に優勝が狙えるポジションにいることを毎週目標にしています。
――いいスコアを出すための課題はありますか?
長野 やはりバットが入らなければスコアは出ないので、1ラウンド29パット以内を目標にしています。あとはドライバーの精度。ティーショットがフェアウェイにあれば、アイアンは得意なのでバーディチャンスにつける自信があります。ドライバーの精度とパット数を毎試合、意識しています。
長野未祈の今季エプソンツアー成績

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- 2014年に日本地区予選を突破し日本人史上最年少の14歳で全米女子オープンに出場した山口すず夏。あれから10年。昨年のプロテストに合格し、日本でもプロとして出場できる資格を得た山口だが、今季の前半戦は米女子下部のエプソンツアーにも出場していた。そのエプソンツアーの練習日、日本に帰国する直前の山口に、これまでのこと、そして今後のことについて聞いてみた。 INTERVIEWER/Yasuhir……
週刊ゴルフダイジェスト2025年8月19・26日合併号より


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