【スウィング研究】松山英樹「柔らかさと力強さを兼ね備えた天才的スウィンガー」![](https://my-golfdigest.jp/wp-content/uploads/2021/04/yuryo-e1619424237909.png)
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いま注目すべきスウィングを、連続写真で徹底分析。今回は、日本が誇る不動のエース、松山英樹のスウィングを研究!
解説/合田洋
PHOTO/Blue Sky Photos
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トップ選手も一目置く
孤高のスウィンガー
昨シーズン、プレーオフシリーズを含む年間2勝、パリ五輪でも銅メダルを獲得した松山英樹。今年の開幕戦ザ・セントリーではPGAツアー72ホールの最多アンダーパー記録を更新して11勝目を挙げたが、その練習日のドライバースウィングを合田洋プロに解説してもらった。
「自分が進むべき道が明確に見えていて方向性にブレがなく、一つ一つを丁寧に改善していく繊細さも併せ持っている。さらに、常人の数倍の練習量に耐えられるタフな体も強みです。
トップで止まる独特なリズムのスウィングなので、日本では評価されていない部分もありますが、世界ではナンバーワンとの呼び声が高い。バックスウィングで右の腰を後ろに引く動きでフトコロを作り、切り返しから腰を左に入れ替えながら左足での地面反力を効率よく使っていきます。インパクトとフォローの左ひじの高さに注目してほしいのですが、松山選手の左ひじはほとんど高さが変わりません。肩甲骨周りの筋肉が相当柔らかいこともありますが、この動きのおかげで右ひじが低くならない。それが世界一の打球をコントロールする力につながっています。このひじの動きはアマチュアも意識してほしいところ。肩甲骨の動かし方はなかなか意識できませんが、ひじを意識することで、肩甲骨も松山選手のような動きに近づけることができます。フォローで左足のつま先を開いていく“シェアリング”をしていますが、左足を止めるよりもこのほうがパワーをボールに伝えることができます。また、以前はインパクトで頭が右に振れるのが強かったのですが、今はそれほど強くない。これは年齢を重ねていくうえで体にやさしい変化だと思います。
彼は柔らかさとパワーを兼ね備えた天才的なスウィンガーですが、ゴルフを支えているのは防御力=ショートゲームの上手さ。派手さはなくても、スコアにつなげられる技があるからこそ、自信を持って攻めることができるのです」
週刊ゴルフダイジェスト2025年2月11日号より