【名手の名言】ボビー・ジョーンズ「ゴルフには、トーナメントゴルフとゴルフがある」
レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は“聖球”ことボビー・ジョーンズの含蓄のある言葉を2つご紹介!
ゴルフには
トーナメントゴルフとゴルフがある
ボビー・ジョーンズ
本来的な意味でのゴルフと、競技としてのゴルフは全く違う種類のものだということを、かのボビー・ジョーンズは言っている。実はジョーンズは本来的なゴルフを早くしたいために、競技ゴルフから引退したといわれているのだ。
「トーナメントゴルフではただの1打も気を緩めてはいけない。ただの一度もだよ。たった1打の差で勝ったり負けたりするのだから、本当に全ショット、全神経を費やし集中してプレーするのだから、そんなゴルフって楽しいかな? 仲間と語らったり、いいショット、悪いプレーに一喜一憂しながらラウンドするのが、本来的なゴルフじゃないか……」
ジョーンズの友人でもあり、彼の伝記作家でもあるO・B・キーラーにそう語っている。事実、グランドスラマーになって引退してからは、キーラーら親しい仲間たちと愉しむゴルフしかしなかったということである。
しかし一方で、自分には競技なんか……というゴルファー諸氏は、一生に一度ぐらいは競技に出てみて、緊張と集中の中でのプレーを経験することも、ゴルフの愉しみを知る一助となるかもしれない。
ダウンスウィングでは
両手の握りを
右ポケットに向かって引き下ろせ
ボビー・ジョーンズ
ジョーンズは弁護士でもあったように、身体的能力だけでなく頭脳も明晰で、ゴルフでもたくさんの「言葉」を残している。含蓄ある箴言から今回のようなスウィング上達の具体的な秘訣まで。
飛球線後方から見て、右手が外から下りてくると、いわゆるアウトサイドインのカット軌道となり、スライスや引っかけの原因となる。
それを防ぎ、しっかりとインサイドからボールをとらえるための方法が、ダウンでグリップを右ポケットに向かって引き下ろせということである。非常にイメージが湧きやすく、すぐにでも実践できそう。
コスリ球に悩んでいる人は、さっそく練習場で試してみてはいかがだろうか。
■ボビー・ジョーンズ(1902~71年)
米国ジョージア州アトランタ生まれ。父親がゴルファーで生家も庭がゴルフ場続きでもあり、5歳で自然にクラブを握る。14歳で全米アマ出場後、数々の選手権に優勝。1930年には世界の4大タイトル、全米、全英両オープン、両アマに優勝、年間グランドスラムを達成。この記録はいまだに破られていない。全英オープンに勝ち、祖国に凱旋した時は国民的英雄となった。これを契機にアマのまま引退。故郷アトランタに戻り弁護士活動の傍ら、オーガスタナショナルGCを設立、マスターズ・トーナメントを主宰した。
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