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パリ五輪開催「ル・ゴルフナショナル」ってどんなコース?

8月1日から開催されるパリオリンピック。様々なコースを見てきた武居振一氏と川田太三氏に、オリンピックの開催コース「ル・ゴルフナショナル」について教えてもらった!

ILLUST/ DARAken PHOTO/Tadashi Anezaki、Blue Sky Photos

ル・ゴルフナショナル アルバトロスコース ●設計者/ロバート・ボン・ヘギー、ピエール・テブナン、ユベール・シェノー ●開場/1990年 

武居振一……世界各地のゴルフ場500以上を回り、コースへの造詣が深く、PGA選手にも詳しい。日本ゴルフコース設計者協会監事
川田太三……これまで数多くのコースを手掛け、マスターズなどのレフェリーも務める。日本ゴルフコース設計者協会理事

フェアウェイキープ必須!

稲見萌寧が銀メダルを獲得した東京五輪から3年。今回は、パリにある“ル・ゴルフナショナル”で、メダル獲得をかけた熱い戦いが繰り広げられる。

「何もない土地から、土を掘り、盛り土をして一から造ったコースなので、ハザードの形や配置は人工的に造り上げています。また、グリーンが大きくアンジュレーションが効いているため、ピン位置をどこにするかによって狙いや戦い方がかなり変わってきそうです。池の絡むホールが多く、見晴らしのいいスタジアムコース。林の中ではなく野原に造ったコースなので、バンカーや池など、ハザードの配置は計算されています」(川田)

「木は少なく、ホールを隔てるものがないので風は吹きさらしになるはず。そのとき、池がかなり効いてきそうです。このプレッシャーに負けずに、しっかり打てればスコアが出るでしょう」(武居)

ザ・プレーヤーズ選手権が開催される「TPCソーグラス スタジアムコース」と同様、平らな地から造ったコースであるとともに、池のすぐそばにグリーンを置いたり、枕木を配するなど似ている箇所が多いと川田氏

平地に造られたスタジアムコース
「ル・ゴルフナショナル アルバトロスコース」

●キーホール① 1番パー4
左に大きな池が広がる。1打目に何を持つか悩むスタートホール
●キーホール② 7番パー4
ティーショットを両サイドに少しでも外すと、ラフが深いため2打目で狙うのが困難
●キーホール③ 11番パー3
少しでもショートすると池に吸い込まれる。難易度の高いパー3
●キーホール④ 13番パー4
池のトラップが見せ場のホール。大胆に攻める勇気が必要

●特徴① 池の絡むホールが多く、景観が美しい
●特徴② 平坦に見えて微妙なアンジュレーションが多い
●特徴③ とにかく大きいワングリーン

主な代表選手

●男子
<日本代表>
松山英樹、中島啓太
<アメリカ代表>
スコッティ・シェフラー、ザンダー・シャウフェレ、ウィンダム・クラーク、コリン・モリカワ
<アイルランド代表>
ローリー・マキロイ、シェーン・ローリー
<イギリス代表>
トミー・フリートウッド、マシュー・フィッツパトリック
<韓国代表>
トム・キム、アン・ビョンフン

女子
<日本代表>
笹生優花、山下美夢有
<アメリカ代表>
ネリー・コルダ、リリア・ヴ、ローズ・チャン
<アイルランド代表>
レオナ・マグワイア、ステファニー・メドウ
<イギリス代表>
チャーリー・ハル、ジョージア・ホール
<韓国代表>
コ・ジンヨン、エイミー・ヤン、キム・ヒョージュ

金メダル予想は?
「フェードヒッターが有利なコースなので、やっぱりシェフラーが勝つのでは?」

池が絡むホールのほとんどが左サイドに配置されているため、フェードヒッターが有利と武居氏。「やはり絶好調のシェフラーが金メダル候補でしょう」

月刊ゴルフダイジェスト2024年9月号より