【インタビュー】臼井麗香「トレーニングの8割は上半身。オーバースウィングが解消しました」
アクサレディスで黄金世代14人目の初優勝を飾った臼井麗香。プロ7年目、悲願の優勝を果たした1週間後、本人を直撃した。
PHOTO/Shinji Osawa
――短縮競技でしたが、初日7アンダー、2日目6アンダーの13アンダーで初優勝。改めて勝因は?
ショットが安定していました。パットも初日はすごく決まってくれましたし、2日目も大事なパットが入ってくれて流れを切らさずに回れたと思います。会場となったUMKカントリークラブも相性が良かったです。グリーンが大きく、フェアウェイも広めで、私が好きなコースでした。
――ショットの安定はスウィング改造の効果でしょうか?
そうだと思います。小さく強く振れるようになりました。もともと大きく振ってしまうタイプで……可動域を超えて振るのでオーバースウィングだったんです。それでオフに取り組んだのが、フィジカルトレーニングでした。
――肉体強化ですか?
肩関節が緩かったんです(亜脱臼気味)。それでトップが大きくなっていました。だから筋肉をつけて肩の可動域を制限するように。トレーニングの8割は上半身です。今まで下半身が強すぎて上半身がついてこられなかったんです。それがだいぶ解消されてきました。肩周りの筋肉がついたなって感じています。
――どんなトレーニング?
(稲見)萌寧から勧められたキックボクシング、元アメフト選手によるウェイトトレーニング、斉藤大介トレーナーによるチューブを使った瞬発系トレーニングなどです。筋肉量が増えたので人生最高の体重になりました。自分でも重くなったなって実感するくらいです。
――パットについては?
私、アドレスのスタンスが狭いんです。周りの人たちからアドレスは広くしたほうがいいって言われるんですけど、大本研太郎コーチは「絶対に変えなくていい」と言ってくれて、それで自信が持てました。私にとっては、今のスタイルがいちばん打ちやすいです。ストロークもタッチも安定しています。
――この優勝でリランキングの心配もありません。今季の目標は?
2日間での優勝ですから最終日をしっかり戦って勝ちたいです。過去にあった2位2回はどちらも4日間でした。4日間で優勝したいですね。シード権の心配がなくなったので休む週を入れながら体のコンディションを維持したいです。いちばん大事なのは“体”ですから。
富士フイルム・スタジオアリスの会場。大本コーチとパッティング練習をする臼井は「私の打ち方は理論的にも合っていると言われました」
週刊ゴルフダイジェスト2024年4月23日号より