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【スウィング研究】「インパクトの手元の位置が低くなった」石川遼の飛びの秘密を内藤雄士が分析

今季の平均飛距離が300Yを超えている石川遼。長きに渡るスウィング改造の成果が表れ始めているとも感じられるが、どこがどう進化しているのか。プロコーチの内藤雄士が最新スウィングを分析!

TEXT/Yumiko Shigetomi PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa

石川遼 スウィング改造
石川遼 いしかわりょう。1991年生まれ、埼玉県出身。ZOZOチャンピオンシップでは日本人最上位の4位タイに入る。ツアー通算18勝

解説/内藤雄士

プロコーチ。丸山茂樹のコーチとして長年の活躍を支え、現在は大西魁人や清水大成を指導。PGAツアーの解説者としても活躍中

腕の運動量を減らして
体の運動量を増やす

石川遼のスウィングの変化について、プロコーチの内藤雄士氏はこう語る。

「昨年は1勝していますが、あの頃はまだスウィング改造の途中に見えました。最近は仕上がりつつあるように思います」

なぜそう感じるのか?

「元のスウィングも決して悪くなかったですが、本人的に直したかった部分がいまはきっちり修正されている印象です。そのひとつがインパクトの手元の位置。以前は少し力みながら左肩と手元が浮くようなインパクトでしたが、いまは手元が低くなってボールにパワーがしっかり伝わるようになっています。手の位置を低くするためにスウィング軌道がかなりフラットになったのがわかりやすい変化です」

手の位置が低くなることで飛距離が伸びたと?

「もちろんそれだけではなくて、肉体改造も同時に行ったことで軸が太くなり、ダウンスウィングで少し引けていた腰がしっかり入るようになったことも要因です。そしてトップがコンパクトになったにもかかわらず、飛距離が伸びているという点も注目。これは腕の運動量が減ったこと(ショートアーム)で、エネルギー効率が良くなった証拠です。腕の振りが大きい“ロングアーム”よりも体のパワーを最大限に出せる打ち方なんです」

あの“超フラットトップ”は改造の過程だった

「アップライトだった軌道を変えるために大げさにフラットにしていたが、いまはシャフトプレーンに乗った最適な軌道になりました」(内藤)

2019年の1Wスウィング

2023年の1Wスウィング

月刊ゴルフダイジェスト2024年1月号より

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