最後の1球は思いっきり打たない? 女子プロのスタート前練習を観察してみると…
試合の日の朝、女子プロは最後の1球でどんな球を打ってるのか。使用する番手や打つ割合は人それぞれだが、観察しているとある傾向が見えてきた!
PHOTO/Hiroyuki Okazawa
女子ツアーの朝の練習を観察していたところ、最後の1球はフルショットではなく、3クォーターのライン出しやアプローチで終える選手が多かった。小祝さくらなど多くのプロを指導する吉田直樹コーチによると
「最後を短いクラブで終えることで、リズムや力感をニュートラルに戻して、体の動きを調整しているんです。ドライバーで終わると、思い切り振るクラブなので、手と体のズレが起きやすい。だから、最後は短いクラブでスウィングを整えて練習を終えるんです」(吉田)
青木瀬令奈
「朝の練習場はテンポを大事にしています」
PW で100 ヤード(の的)に狙いを定めて、バシッと決めて終わらせるという青木瀬令奈。試合前の練習は8割が短い番手だという。コーチの大西翔太氏いわく「朝の練習場はスウィングを変える練習ではなく体を温めるためなので、テンポのほうを大事にしています」
上田桃子
「スウィングの確認をしてます」
上田は距離の長いコースは長い番手、短いコースは短い番手を多めにするなど、球数の割合は試合によって変わるが、最後の1球はいつもPWの8割ショットだという
申ジエは60度で5Yを打つ
若林舞衣子は52度で80Yを打つ
小祝さくらは58度で50Yを打つ
男子プロも短いクラブで終わる人が多い
「男子プロも同じ傾向にあると思います。あとは、その日何を使うかをイメージして練習するプロが多いです」(吉田)
「アマチュアも最後はウェッジを打つのがおすすめです」
「朝の練習はウェッジ、9I、ドライバーの3本だけでOK。そして、最後にウェッジに戻ってくるといいでしょう」(吉田)
月刊ゴルフダイジェスト2023年12月号より