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“最も飛ぶ男”デシャンボー vs “最も曲がらない男”稲森。直接対決のゆくえは?

先日フロリダで行われたWGCワークデイ選手権最終日。日本で“もっとも曲がらない男”稲森佑貴と、世界で“もっとも飛ぶ男”ブライソン・デシャンボーが同組でプレーしていた。ある意味世紀の対決の実現だ。

身長差15cm、体重差40kg。まるで大人と子どものようで「圧倒的な飛距離。自分のゴルフが全然できなかった。のみ込まれました」と持ち前のショットが精彩を欠き、ダブルボギーを2つ叩いて6オーバー78と大崩れした稲森。

かたやデシャンボーはイーグルを2つ奪って3アンダー「69」。スタート時点では同じ28位タイだったが、結果はデシャンボーが22位タイ、稲森が48位タイ。

稲森が度肝を抜かれたのはドライバーの飛距離もそうだがセカンドのクラブ選択。「彼が握っているセカンドのクラブがほぼほぼSW。パー5の2打目もPWとか9番アイアン。かたや自分は3W。感覚がおかしくなりそうでした」

たとえば稲森が5Wでティーショットを放った4番241Yのパー3でデシャンボーが選んだクラブは6番アイアン。出場71選手中4日間のドライビングディスタンス最下位の稲森に対し、飛ばすホールと抑え気味のホールはあったものの、デシャンボーは最長376Yドライブを繰り出し稲森を100Y近く置いていく圧巻のパワーを見せつけた。

想像を超える迫力に笑うしかなかった稲森。「もっと自分も体力をつけて、今回得た課題を持ち帰ってとにかく練習するしかない」

米ツアー1勝の今田竜二は、かつてPGAツアーの飛ばし屋に100Y近く置いていかれて「嫌気がさした」というが、稲森はデシャンボーとの再戦を楽しみにしているというから、メンタルは負けていない!?

フェアウェイキープ率は脅威の5年連続1位で、2020-21シーズンも1位を堅守。169cm・68kgでも世界に通用することを見せつけてほしい!(写真は2019年全英オープン。PHOTO/Tadashi Anezaki)

週刊ゴルフダイジェスト2021年3月23日号より