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暫定球を打つとき「もう1球打ちます」はNGってホント? 【これだけゴルフルール】

2019年のルール大改正でやさしくなったとはいえ、まだまだ複雑なゴルフルール。すべてを頭に入れておくのは大変だが、ゴルフを楽しむうえで、最低限のルールは覚えておきたい。今回は、「暫定球」に関するルールの疑問をQ&A形式でご紹介!

気持ちを切り替える意味も含めて、元気よく「暫定球を打ちます!」と宣言しよう

暫定球という言葉を入れて宣言しなければならない

久しぶりのラウンドで張り切って打った朝イチのティーショットは大きく曲がってOB方向へ。球が跳ねて出てきたのが見えないので、暫定球を打つために「もう1球打ちます」と宣言し、暫定球を打った。

残念ながら、これでは正しく暫定球をプレーしたことにならない。暫定球として別の球をプレーするときは、元の球とは違う“暫定的な球を打つ”ということを明確に宣言することが必要なのだ。たとえば「暫定球を打ちます」や「暫定球をプレーします」と言えば確実。また「規則18.3に基づいて球をプレーします」や「念のために別の球をプレーします」という言い方でもOKだとオフィシャルガイドに記載されている。

一方で、「もう1回打ちます」「別の球を打ちます」は曖昧なのでNG。「暫定球」という言葉を使う必要は必ずしもないものの、疑われないためにもハッキリと「暫定球を打ちます!」と宣言するクセをつけておこう。

もし暫定球であることを明確に告げずに別の球を打ってしまった場合、元の球は強制的に紛失球扱いとなり、その別の球が1罰打でインプレーの球となる(規則18.3)。今回のように、1打目をプレーしたあと、暫定球であることを告げずに別の球を打ち直した場合は、その打ち直した球を3打目としてプレーを進める必要があり、たとえ最初の球が見つかったとしても、その球は放棄しなければならない。

また、言っても伝わらなければ意味がない。暫定球を宣言するときは、他のプレーヤーにハッキリと聞こえるように宣言しよう。仲間うちのコンペでは大目にみてもらえても、競技に出場するときは手痛いペナルティーとなるので注意しておきたい。

これ以外にも、「暫定球」に関するルールの疑問を『2021-2022 GOLFDIGEST ゴルフルール早わかり集』から抜粋してご紹介!

Q. 暫定球をプレーしたあとで、元の球がコース上で見つかったら?

A. 暫定球でプレーできなくなる(規則18.3)

元の球が見つかったその時点で暫定球の役割は終わる。したがって、プレーヤーは暫定球を放棄し、元の球でプレーを続けなければならない。もしその球がブッシュなど打てないところで見つかったとしても暫定球のほうを選択することはできず、元の球をアンプレヤブルとして処置する必要がある。

Q. ペナルティーエリアで初めの球が見つかっても暫定球を選択できる?

A. 暫定球でのプレーはできない(規則18.3)

元の球がペナルティーエリア内で見つかった、または入ったのが事実上確実な場合、暫定球でプレーを続けることはできない。ペナルティーエリアの球をそのまま打つか、救済を受けてプレーする。

Q. 暫定球がインプレーの球となるのはいつ?

A. 元の球が紛失球、またはOBであるとわかったとき(規則18.3)

元の球がペナルティーエリア以外のコース上で紛失球となったか、OBであることがわかった時点で暫定球が1罰打のもとにインプレーの球となる。

Q. 暫定球を続けてプレーしていける?

A. 元の球よりホールに近いところでは打てない(規則18.3)

暫定球をプレーしたあと、元の球があると思われる場所よりホールに近づかないところであれば、その暫定球を暫定球としてプレーしていくことができる。元の球があると思われる場所よりホールに近いところにある暫定球をプレーした場合は、1打の罰を受け、暫定球がインプレーとなる。

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