今日もコマッ太くん、マナブくん、キク子ちゃんの3人でラウンド。すると、ルールに関して意見がわかれる場面が。果たしてこんなとき、どう処置すればいい?

ILLUST／Tomoko Sano　TEXT／Youichi Tsunoda

コマッ太君の打球がキク子ちゃんの球のすぐ先に止まった。求められてボールを拾い上げたそのマークはプレーの線上。「方向性の援助になるからズラして」とキク子ちゃん。「平気だよ」とコマッ太君。どっちが正解?

果たしてどう処置するのが正しい?

広大なコースの中で、小さなボール同士がくっつくように止まることがある。ボールが寄り添った光景はほほえましいけど、プレーの妨げになる場合も少なくない。このケースもそうだ。
先に打つキク子ちゃんにとって、コマッ太君の球は『プレーの障害となるコース上にある球』（ 規則3b）。だから、マークしての拾い上げを要請できる。問題はそのマークがプレーの線の上に残ること。キク子ちゃんにとっては方向性の援助になることだ。
こういうときは『そのボールマーカーを援助または障害とならない場所に動かすことを要請する』（ 規則15.3c）ことができる。要請されたマークは『元の箇所から計測 （例えば、1または複数のクラブヘッドレングス）した援助または障害とならない新しい箇所に動かさなければならない』（ 同）んだ。球の拾い上げを要求できるのと同じだから、マークの持ち主 （この場合はコマッ太君）は、マークを動かさなければならない。要請されたのに動かさないとマークの持ち主に2罰打がつくことになる。
ボールを拾い上げ、マークまで移動するのは煩わしいかもしれないけど、気持ちよく応じよう。「要請したんだから、早ようせい!」なんて怒られないようにしようね!

※ゴルフ規則15.3cなど

プレーの援助や障害になるボールマーカーは移動させる。求められて動かさないと2罰打

月刊ゴルフダイジェスト2021年12月号より

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