【本当にあったルールの話】Vol.25「打った球が空中に飛ぶことなく地面にくい込んだ。救済は受けられる?」
本当にあったルールの話
JLPGAの競技委員を務める中﨑典子さんと阿蘇紀子さんが、競技中に実際にあったルールの事例をご紹介!
ILLUST/Masaya Yasugahira


中﨑典子
なかざきのりこ。ツアープロからJLPGA競技委員に転向し活躍中

阿蘇紀子
あそのりこ。JLPGAの競技委員で米メジャーなどの経験もある
AIG女子オープンの2ラウンド目。強風の中、ロッティ・ウォード選手が16番ホールの2打目をミスショットし、球はグリーン右手前のひざ近くまであるフェスキューのラフにすっぽり隠れてしまいました。そこからフェアウェイに出そうとストロークしたら、球はラフに覆われた状態のまま同じ場所にとどまり、くい込んでいるようにも見えました
Q. 打った球が空中に飛ぶことなく地面にくい込んだ。こんなときどうする?
A. 球が空中に飛ぶことなくくい込んだ場合、救済はない
ウォードはレフェリーを呼び、「自分の球はラフでくい込んでいるように思う」ということで、罰なしに地面にくい込んだ球の救済を求めました。しかしレフェリーは、2打目のストロークをした時に球がラフから出ることなく空中に飛んでいないことを確認。
その場合、たとえ球が地表面以下にあったとしても、地面にくい込んでいることにはならず、罰なしの救済は受けられないと伝えました(規則16.3a(2))。
そうと知ったウォードはその球をアンプレヤブルとみなし、1罰打で後方線上の救済を選択しました。そして球とホールを結んだ20ヤード後方にある自然道に球をドロップしました(規則19.2b)
※この記事は、2023年1月1日から施行されたゴルフ規則に基づいた内容です
月刊ゴルフダイジェスト2025年11月号より


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