【本当にあったルールの話】Vol.11 ラウンド中、自分のキャディバッグに見覚えのないクラブが……
JLPGAの競技委員を務める中﨑典子さんと阿蘇紀子さんが、競技中に実際にあったルールの事例をご紹介!
ILLUST/Masaya Yasugahira
中﨑典子
なかざきのりこ。ツアープロからJLPGA競技委員に転向し活躍中
阿蘇紀子
あそのりこ。JLPGAの競技委員で米メジャーなどの経験もある
2019年ゴルフ5レディスの初日。プレーヤーAは12番ティーでキャディバッグに見覚えのないサンドウェッジが入っていることに気づきました。このSWは同伴プレーヤーBのクラブで、Bのキャディは10番グリーンで誤ってAのキャディバッグにBのSWを入れてしまったのでした。AはこのSWを含めると15本のクラブを持っていることになりました
Q. プレー中に同伴プレーヤーのクラブがキャディバッグに入っていた。使ってはいないけど、これって罰あり?
A. 使用していなければ罰なし。使用すると2罰打が与えられる
プレーヤーがラウンドをスタートした後に、プレーヤーの知らないところでクラブが誤ってキャディバッグに入れられた場合、罰はなく、そのクラブは14本の制限の1本としてカウントされません。AはそのSWをBに返すことができ、その際にプレーから除外するための手続きは必要としません。またBも罰なしで、その取り戻したクラブを残りのラウンドで使うことができます(規則4.1b(1))。
もし、AがBのクラブと気づかずに、誤ってそのクラブでストロークしてしまうと規則4.1b(2)の違反により2罰打となります。その際はプレーから除外するための手続きをしなければなりません(規則4.1c(1)))。
※この記事は、2023年1月1日から施行されたゴルフ規則に基づいた内容です
月刊ゴルフダイジェスト2024年9月号より
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『ゴルフルール早わかり集2023-2024』