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【本当にあったルールの話】Vol.7 カラスが球をくわえて飛んでいった! こんなときどうする?

JLPGAの競技委員を務める中﨑典子さんと阿蘇紀子さんが、競技中に実際にあったルールの事例をご紹介!

ILLUST/Yasugahira Masaya

中﨑典子

中﨑典子

なかざきのりこ。ツアープロからJLPGA競技委員に転向し活躍中

阿蘇紀子

阿蘇紀子

あそのりこ。JLPGAの競技委員で米メジャーなどの経験もある

2023年山陽GCで開催されたファーストQT。ある選手が10番ホールの2打目をグリーン手前のバンカーに入れ、グリーン方向へ歩いている時でした。突然、カラスが飛んできてバンカーの球をくわえて持ち去ろうとしたのです。それを見ていたキャディさんが走ってカラスを追いかけたら、30ヤード先のラフに球をポトリと落として去っていきました

Q. カラスが球をくわえて飛んでいった。罰あり? リプレースは?


A. 罰なしにその球をリプレース

このケースでは、幸運にもプレーヤーやキャディが、バンカーにある球をカラスがくわえて飛んでいったのを目撃したので、規則9.6の外的影響がインプレーの球を動かしたとして罰なしにその球をリプレースすることができます。もし誰もその場面を見ていなかったら、球を捜索することになり、3分以内に球が見つからなければ、紛失としてストロークと距離の救済を受ける可能性がありました。

球をリプレースするとき、バンカーのどこにあったのか正確にわからなかったため、この辺りであろう箇所を推定し、元の球をリプレースしました。もしカラスが球をくわえたまま飛び去ってしまった場合は、別の球でリプレースすることができます。

※この記事は、2023年1月1日から施行されたゴルフ規則に基づいた内容です

月刊ゴルフダイジェスト2024年5月号より

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