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【ゴルフジム】「落ちてきた飛距離を取り戻したい!」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「落ちてきた飛距離を取り戻したい」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ユニオンゴルフクラブ

教える人/橋爪力

はしづめちから。71年生まれ、千葉県出身。02年、プロ入会。ショートゲームが得意で、アプローチの指導のうまさには定評がある。千葉県の「ユニオンゴルフクラブ」を中心にレッスンを行う

<今週のお悩み>
「落ちてきた飛距離を
どうにか取り戻したいです」

●山口貞二さん(67歳/身長162cm/ゴルフ歴25年/ベストスコア87/平均スコア104)
アドレスからトップまで、頭の位置がほぼ不動のため、体のターンがかなり窮屈な感じになっている(2コマ目)。また、フォローで左ひじが引けているのは(4コマ目)、軌道がアウトサイドインになっていることを示している

山口 20年以上も我流を続けてきたせいか、このところめっきり飛ばなくなった気がします。スウィングを一から作り直してでも、また飛ばせるようになりたいんですが……。

橋爪 我流の割には、よく振れているほうだと思いますが、年齢を重ねてくると体は動きにくくなりますから、その分、少しだけスウィングをアジャストする必要はあります。まず、テークバックですが、山口さんは少し頭を動かさなすぎです。頭は1個分くらいなら右に動いても何の問題もないので、思い切って動かしてみてください。

体のエネルギーを使い切れていません

山口 頭は動かしちゃいけないものだと思っていましたが……動かしたほうが、確かに楽に回れますね。

橋爪 そうすると、トップの位置も高くなるし、体のねじれも強くなりますから、ヘッドスピードを稼ぎやすくなります。それと、山口さんは、切り返しで右肩が前に突っ込むクセがあるので、それを直すともっと飛ばせるはずです。ダウンスウィングの中盤までは、右肩を前に出さないように我慢して、手を真下方向に下ろします。

山口 今までは、ボールに向かって手を下ろすイメージで振っていました。

橋爪 それだと軌道がアウト-インになるので、ボールがつかまりません。最初に下向きに手を下ろして、体の回転で前に振りだされる形だと、軌道がイン‐アウトになるので、スライスの心配をしないで思い切って振っていけます。

これで解決!
「左右への体重移動を使って
 捻転不足を補いながら振ろう」

Point 1
頭は一個分なら右に動いてOK

テークバックで頭を固定すると、十分な捻転を得るには、かなりの柔軟性が必要。頭を積極的に右に動かしてテークバックすることで、柔軟性不足を補うことができる

Point 2
切り返しでは手を真下に下す

切り返しで右肩(右手)が前に出ると、その時点でアウト‐イン軌道が確定してしまう。右肩を前に出さずに、まず手を下に下ろし、そこから体の回転で前に振り出されるようにすると、イン‐アウト軌道で振れる

Drill 1
超ワイドスタンスでボールを打つ

両足をできるだけ広げた状態でボールを打つ。体をセンターに固定するのではなく、可能な限り左右に体を動かしながら打つのがポイント。体重移動を大きく使いつつも、重心を上下させないスウィングが身につく

Drill 2
左右の足を上げながら振る

テークバックで左足、フォローで右足を上げてスウィングすることで、確実に左右に体重移動しながら打つ感覚が身につく。実際のスウィングでも、スウェイを恐れずに大きく体重移動を行う

週刊ゴルフダイジェスト2022年11月29日号より