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【ゴルフの急所】Vol.22 スコアがまとまるグリーンの狙い方、外し方

30歳からゴルフを始め、トップアマとして活躍したのち、49歳でプロ転向。会社経営の傍ら、2020年には日本シニアオープンを制するまでに至った異色プロ・寺西明が、自身が考える「ゴルフの急所」について、読者からの疑問に答える形で解説していく。

PHOTO/Yasuo Masuda THANKS/六甲国際GC

前回のお話はこちら

片手シングルの人に「外しちゃいけないところに外して、難しいアプローチを残すからスコアにならないんだ」と言われました。でも、外してはいけない場所がわかっても、私はショットが曲がるので、避けられる気がしません。私のレベルでも危険なエリアを避ける方法はあるのでしょうか?(岩井凌馬さん・45歳・HC20)


重要なのはピンをオーバーさせないこと

確かに、ショットの不安定な人が、グリーン周りの危険なエリアを完全に避けるのは難しいかもしれません。しかし、ちょっとした心掛けで、ミスの確率を下げることはできると思います。

知っておきたいのは、同じグリーンを外すにしても、(1)グリーン奥、(2)ピンのショートサイド(ピンが右ならグリーン右、ピンが左ならグリーン左)、(3)ピンの反対側(ピンが右ならグリーン左、ピンが左ならグリーン右)、(4)グリーン手前の順で、アプローチは難しいということです。

とくに、ピンが奥のときにグリーン奥に外すと、非常に難度の高いアプローチが残りやすいので注意しなくてはいけません。多くのアマチュアは、平気でグリーンをオーバーさせてしまうのですが、スコアをまとめたいのであれば、(1)と(2)のミスは絶対に避けるべきなのです。

そこで、まず心がけてもらいたいのは、ピンをオーバーさせないということです。ピンが手前のときは、グリーンオンを優先させてピン奥に打っても構いませんが、それ以外はピンをオーバーさせないようにするのです。


基本的に、プロはピンまでの距離を打たないようにしています。プロは、下りのパットを残したり、グリーン奥から打ったりすることの怖さを知っているからです。そのためにはピンに届くクラブを持っても届かないように打ちますし、ピンに届かないクラブで打つこともかなりあるのです。

それに対して、グリーン奥に外す人というのは、常にピンに届くクラブで打っています。だから、ピンが奥のときなどは、グリーンをオーバーしやすいし、グリーンを左右に外した場合も、ピンをオーバーしているから、下りの難しいアプローチが残ってしまうのです。

よく言われることですが、基本は、常にグリーンのセンター狙いです。そうすることで、(1)と(2)のミスを減らせますし、多少ミスをしても難しいパット、難しいアプローチが残りにくくなります。

ただ、そのためには、練習のときから、ピンの右、ピンの左、ピンの手前、グリーンエッジを狙う練習をしておく必要があります。そういう訓練をしておかないと、グリーンセンターを狙っても、ピン方向に意識が行って、ミスをしやすいので注意してください。

基本は中央狙い

ピンがどこにあっても、グリーンセンターを狙うのがマネジメントの基本。グリーンが小さいときにはグリーンの中央を狙い、グリーンが大きいときには、ピンのセンター寄り(ピンが奥のときは少し手前、ピンが右端のときにはピンの左、ピンが左端のときにはピンの右、手前のときには少し奥)を狙えばいいだろう

手前はOKと考えましょう

「自分はミスをするから大きめの番手で打つ」とか「ピン(もしくはグリーン)をショートするのが嫌だから大きめに打つ」という人がいるが、そういう番手選択をしていると、ナイスショットをしたときに大きなミスになってしまうので注意。手前のミスを受け入れることがスコアメイクの第一歩なのだ

ピンが手前のときはどうする?

常にピンをオーバーさせないのが理想だが、ピンが手前のときには、グリーンオンを優先させる。ただ、プロの場合、グリーンが速いとき、奥から下り傾斜が強いときなどは、ピンが手前でも、フロントエッジを狙っていくこともある。アマチュアの場合も、花道が広くて平らなときは、ピンが手前でもピン手前を狙うのもアリ

日頃から狙いを明確にした練習をしておこう

グリーンセンター、もしくは、センター寄りを狙うためには、普段からピンの右、ピンの左、ピンの手前、グリーンエッジに打っていく練習をしておくことが大切だ

月刊ゴルフダイジェスト2022年12月号より

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