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【通勤GD】時松隆光プロを育てた異次元打法「みんなの桜美式」Vol.10 “ねじり”がミスを生む ゴルフダイジェストWEB

「桜美式」テンフィンガーがゴルファーに浸透していくとともに、やはり多いのは「テンフィンガーは飛ばないのでは?」という質問。この不安を解決する方法を篠塚武久先生に教えもらいました。

前回のお話し

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

ゴルフ向学者
たけひさ先生
篠塚武久・73歳。福岡市で「桜美ゴルフハウス」主宰。福岡大学の大石迪夫教授と作り上げた「OSゴルフ理論」で多くのジュニアが結果を出す。「テンフィンガー研究ははや20年。今後『分担型グリップ』時代がくることを確信」

ねじれのない振りが理想

篠塚 「桜美式」は球をコントロールすることには長けていても、飛ばすことには向いていないんじゃないかという声を耳にすることがあるのですが、それは間違いです。「桜美式」のジュニアでも、国体で優勝したことのある出利葉太一郎くんは、高校生ながら300㍎近く飛ばします。

篠塚  これまでのいわゆる「飛ばし屋」の典型は、ガッチリ型や、マッチョ型や、かつて大活躍したジョン・デーリーのような体重100キロを超える巨漢というイメージがある。しかし出利葉くんは、スマートな体型。しかもスウィングはいたって静かで力感があまりない。

出利葉太一郎くんのスウィング

GD 確かにそうですね。なのになぜ飛ばせるのでしょう?

篠塚 「桜美式」の場合、「飛ばそう」と意識しなくても、自然と「飛んでしまう」。だから体型もあまり関係なければ、力強いスウィングで球を叩きにいかなくともいい。自然な距離が今のあなたの飛距離だとまずは認識してください。そして、「桜美式」のテンフィンガーと、旧来の両手合体型グリップとの大きな違いを改めて把握していただきたい。

篠塚  旧来のオーバーラッピングやインターロッキングは、右手のひらで握っているのがグリップではなく、左手の指です。あえて右手の機能を殺し、左手主導で打つためのグリップが両手合体型。では、利き手を殺してどこで飛ばしているのか。それは、腕と体とをねじり上げ、脚でそのねじりに耐え、そしてそれらをトップから一気に解き、ねじり戻す際の回転速度で球をどれだけ強く叩けるか、という勝負をしているんです。

GD ねじり戻す際の回転速度、まさにそれを追求していました。

篠塚 今、クラブ(ドライバー)は300㌘前後と軽くなっていて、大きな動きも力も必要ない。そして、ねじり戻す際の回転速度は、「腰の切れ」などと表現されていますが、腰で飛ばそうなんてナンセンス。腰を動かす関節は、人体解剖学的にはほんの数度しか動かない。腰を切る動きは、実際には脚や背骨など別の部位が代わりに動いているだけのこと。しかも、腰を切ろうとすれば、ダウンスウィング時に左わき腹が伸びて、右わき腹が縮む動作になりがち。体の側面である両側のライン、「体側」を曲げてしまうと、両手合体型の生命線である「インパクトでフェースをスクェアに保つこと」ができにくく、トップにダフリ、スライスに引っかけと、あらゆるミスの温床になってしまうことは、ずっとお話ししてきました。

GD はい。それでもどうしても腕や体のねじりが飛ばしに必要だと思ってしまいます。

人をおんぶしてスウィングしてみる

篠塚 面白い実験をしましょう。クラブを持たずにアドレスして、背中に人をおんぶします。おんぶしている方は、スウィングしようとする。おんぶされている方は、スウィングさせないようにする(写真)。すると、どんなことが起こるか。実際にやってみてください。

GD うわっ、腕や体をねじり上げようとしても、ビクともしません。ましてや「体側」を伸ばしたり縮めたりしようとすれば、バランスを崩して倒れてしまいそうになります。

「人をおんぶしてスウィングしてみるとよくわかる。ねじりがなければ、クラブも振れます」

篠塚 人をおぶっただけでも、腕や体をねじり上げて、それを腰の切れでねじり戻すことが、まったくできなくなってしまう。旧来のスウィングのメカニズムが、いかに難しく、実は弱いものであるかがわかるでしょう。それでは、体幹と両脚太ももの力でしっかりと真っすぐ立ち、そして腕を上げて下ろすだけならばどうでしょう。

GD それならどうにかスウィングできそうですね。

篠塚 おぶさっている人に、いかに体をがんじがらめにされようとも、腕の上げ下げならばできるんです。お正月ですから、餅つきを考えてみてください。腕や体をねじり上げるようなことはしていませんよね。それは、キコリが大木を切り倒すときでも同じこと。ねじりは弱く、腕を上げて下ろすシンプルな動きがいかに強いか。

篠塚  ねじらないためには、ねじらないグリップがまずは肝心。両手を合体させてしまうと、支点が曖昧な1点になるので、クラブはどちらの方向にも上がるし、右手の機能が殺されるので、クラブを左手や体で上げようとして、それがねじりにつながってしまう。

GD 左右分担型のテンフィンガーなら、右グリップと左グリップ間の支点を明確に意識でき、クラブが安定して一定方向に上げられ、しかも右手の機能が生かされるので、腕や体をねじることなく、無意識に右手主導で上げて下ろせると。

テンフィンガーだと、右手と左手の間にある支点を明確に意識できる

篠塚 そう。「飛ばそう」としなくとも「飛んでしまう」左右分担型のテンフィンガーは、餅つき同様に、いかに「右手を生かす」かが重要。次回に続きをお話ししましょう。

手刀グリップで300ヤード飛ばす出利葉太一郎くん

週刊GDより

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