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いまやツアーを牽引する存在! 強い若手プロたちはどんな練習しているの?

桂川や河本など賞金ランキング上位に名を連ねる20代の若者たちは、みんなそろって練習の虫。愚直に同じ練習を繰り返し、ショットの再現性を高めているのだった。いったいどんなことをやっているのか?

PHOTO/Hiroyuki Okazawa、KJR

男子ツアーを見に行った方なら、気づいた方はいるかもしれない。大西魁斗は両腕の間に、岩﨑亜久竜は両脚の間に、いつもボールを挟んで練習しているのだ。もはや“男子ツアー名物”といっても過言ではないほど、彼らは肌身離さず練習中はずっとボールを挟んで球を打っている。岩﨑などは脚に大きなボールを挟んでいるので、よっぽど窮屈ではないかなと思うのだが、「もう慣れちゃいました」(岩﨑)と、ボールを挟みながらちょこちょこと歩いて打つ球をセットしている。いったい何のためにやっているのか?

「アイアンでボールを叩きにいく癖があって、そうなるとバックスピン量が増えすぎて、なかなか思うようなショットが打てなかったんです。両太ももがくっつかないように切り返すことで、クラブを体から離れた位置に下ろせて、軌道が安定しました。結果、バックスピン量も安定してアイアンの精度が上がったんです」と岩﨑。コーチの黒宮幹仁は、「亜久竜はゴルフにいいものは何でも吸収するタイプ。誰が何と言おうと同じことをやり続けられるし、それを疑いなくやっているのが凄いですね」と教え子を評価する。岩﨑の初優勝の日もそう遠くはないだろう。


岩﨑亜久竜は股にボールを挟む

ボールを挟むことで、ダウンスウィングで股の間隔が開くように右足を我慢できるので、クラブを遠くに下ろしやすい。これでアイアンのバックスピン量が安定した。昔からの癖で叩きにいってしまうので、そうなるとクラブが鋭角に入ってバックスピン量が多くなってしまうという岩﨑

大西魁斗は腕にボールを挟む

ボールを挟むことで、腕と胸、そしてクラブが一体化して動くように矯正。トップ選手でも試合を重ねると腕だけで打ってしまいやすいので、練習では背中を中心とした大きな筋肉で打てるように意識している

河本力はプレーンゴムをつける

ベルトとシャフトのチップ側をゴムで結び、トップでテンションが外(体と反対側)にかかるようにした自作の練習器具。クラブが寝やすいので、クラブを立てて下ろせるように矯正している

桂川有人はタオルを両わきに挟む

不調になったときにいつも立ち返るのが「両わきタオル挟み」。体と腕の一体感を出すためにジュニアのころからこのドリルをやっている

週刊ゴルフダイジェスト2022年10月25日号より