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【読者記者】No.1790「テニスのクセで、クラブがインから入りすぎてしまう。右プッシュはこれが原因?」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回は「ドライバーで右へのプッシュアウトが多い」というお悩み。果たして解決方法は?

PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/洗足ゴルフクラブ

読者記者No.1790 多湖真一郎さん

●48歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/4年 ●ベストスコア/83 ●平均スコア/93 ●171㎝・63㎏ ●ドライバー飛距離/220ヤード

先生/森山錬

96年生まれ。ジュニア時代から飛ばし屋として知られる。ヘッド速度は50m/s以上。代々木高校ゴルフ部コーチ。東京・五反田の「イーストゴルフスクール」などでレッスン中

多湖さんのお悩み
「クラブをインから下ろしすぎてしまう」


昔やっていたテニスのクセでインサイドアウトでアッパーの軌道がなかなか直りません。そのせいでとくにドライバーはプッシュが多いです


テークバックでやや腰が回転しすぎているのが気になるところ(2コマ目)。そのため、ダウンスウィングのスタート地点が背中側になり、イン‐アウトを助長している

多湖 トップで右腰が引ける感覚があるんですが……。

森山 確かに、上体と腰の回転量バランスが悪いようです。腰のラインで回転するんじゃなくて、胸(みぞおち)のラインを回すようにすると、上も下もバランスよく回せます。それと、腰のラインで回すと、回転が水平に近くなって、テークバックがインサイドに入りやすくなるんです。胸のラインで回すと、回転方向が斜めになって、腰が切れ上がる感じになるので、クラブをインに引きすぎることはなくなります。

<問題点>
右腰から先に回してしまう

始動で真っ先に右腰が動いてしまうのは、テニスのフォアハンドに似た動き。これによりクラブが強くインに引かれるため、ダウンスウィングでもインから下りやすい

記者「腰だけが空回りする感覚があります」
プロ「胸の真ん中を回すとバランスよく振れます」

テークバックでは、上体の中心付近(みぞおちのあたり)を回すように意識すると、上体だけでなく腰も一緒にバランスよく回転する(写真)。腰の回りすぎと、回らなすぎ(上体だけが回る状態)を同時に防ぐことができる

回す場所は肩甲骨のすぐ下

肩甲骨のすぐ下を意識して回すと、上体と腰が同時に大きく回る(写真左)。腰のラインで回そうとすると、上体の回転が不足する(写真右)

Drill 1
両ひじを締め、両手に雑誌をのせて回転

両手のひらの上に雑誌をのせ、それが落ちないように、体を左右に回転させる。両ひじが締まった状態になり、ひじと体との接点(つまり、みぞおちの高さ)で回す感覚がわかる

腰が回ると手も自然に左に振れる

胸のラインで回すと、回転方向が斜めになり、フォローで腰が切れ上がる。腕と体の回転が一体となり、自然に左に振れるので、過度なイン‐アウトが解消される

Drill 2
ドライバーを両手で挟んで振る

長いクラブを両手で挟むように持ち、胸の回転と同じ方向に振る。回転が進むほど、手(トップで左、フォローで右)が高くなるのがわかる

腕も胸と同じ方向に振る

上体が角度を持って回転し、腕が同じ方向に振られることで、クラブがプレーン上を動く。胸の回転方向を意識して、腕はそれに合わせる

<取材後記>
上体と腕の一体感を感じた
今までは下半身と上半身、上半身と腕がそれぞれバラバラに動いている感じでしたが、胸を回すイメージにしたら、それが全部、一気に連動する感じがして不思議でした。

月刊ゴルフダイジェスト2022年10月号より