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【右手と左手、どっちが大事?】奥嶋誠昭「稲見はヨコ、木下はタテ。リリースの違いで主体となる手が変わる」

ゴルフのスウィングでは、左手のリードが大事と言う人もいれば、右手の感覚が大事と言う人もいる。いったいどっちが正しいのか? 稲見萌寧や木下稜介を指導する奥嶋誠昭コーチに話を聞いた。

解説/奥嶋誠昭

1980年生まれ。ツアープロコーチとして木下稜介、稲見萌寧らを指導。横浜のノビテックでGEARSを使ったアマチュアレッスンも行う

左手はリードする側、右手はリリースする側という役割です。リードとは「ガイド」すること、そして最後にパンと力を入れるのは右手だと思います。だからよく、「左手が方向性、右手がパワー」と表現するのだと思います。

でも僕は、リリースの仕方を見るとどちらが主体かわかります。木下稜介選手はリリースをタテにするので右手主体、稲見萌寧選手はリリースをヨコにするので左手主体ですね。ゴルフを始めたときからそうなんでしょう。


この観点で、右主体の人が左手リードでムリに振ろうとすると、球が飛ばなくなったり低くなったり、また左主体の人が右手をムリに使おうとすると球が曲がりやすくなったりする。そして右主体の人には、右を使うなと言ってもムリがあるから、使ったほうがいいよと言う感じでしょうか。

アマチュアの方に対しては、「まず、右手を頑張って使って、上手くリリースしましょう」と言います。リリースには右手が重要。アマチュアの方はリリースのタイミングが早いことが多いですから。ありきたりですが、右ひじと右手首の角度をキープして下ろすというドリルをまずはやってほしいです。右ひじと右手首はトップで自然に曲がった角度でキープする感覚。右ひじを曲げたままインパクトすると、最大パワーをボールに伝えることができます。

「アマチュアは右手キープから覚えましょう」

「アイアンを右手で持ち、ボールの後ろにセット。そのポイントに正確にヘッドを落とす素振りを。手先で振ると最下点は安定しない。手と体を同調させて振るのがコツです」

リリースが「タテ」=右手主体

「右ひじの使い方が抜群に上手い。インパクトまで右ひじは曲げたままで、右ひじが伸びるのはフォローになってから。これで狙ったピンポイントにヘッドの最下点をもってくることができます」

リリースが「ヨコ」=左手主体

「ヘッドのリリースを遅らせフェースターンせずに体の回転によりインサイドに振り抜く。この左手のリードがハンドファーストなインパクトを生み出し、長いインパクトゾーンを作りします」

週刊ゴルフダイジェスト2022年8月23・30日合併号より