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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみてVol.33「悪いクセが見えてくる! マン振り連続打ち」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

バカみたいに300球マン振りするのと、スウィングプレーンを意識しながら100球打つのと、どちらが練習になるか?

ボク的には、断然前者だ。普段、練習でドライバーを打つのは10球程度と少ない。でも、スウィングづくりをするなら、ドライバーがいいと思っている。それもマン振りに限る。だって、練習場でマン振りしなくて、どこでするのよ。スライスしたって、チョロったっていいじゃん。練習なんだから。

うちの練習場に来ているお客さんも、マン振りに近い振りの人は大勢いる。だけど、コケるほどマン振りしている人は、まずもって見かけない。みんな自分ではマン振りのつもりでも、どこかで綺麗に振ろうとしているのがわかる。

ボクが思うマン振りとは、100の力で振ることではない。

120の力で振ることだ。スウィングなんてメチャクチャでいい。とにかく思い切ってクラブを振るのだ。 

そうすると、いかにいままで振っていなかったかがわかる。振っているつもりでも、ただ当てていただけだと痛感する。そして、振るより以前に、コントロールしようとしても無駄なこともわかる。トップでクロスするのを直したいからといって、意識的にアウトサイドに上げても、クセって直らないよね。

まずは、“振る”ことを体に覚えさせなければコントロールもできないのだ。そもそも、クロスだろうが、レイドオフだろうが、芯に当たれば飛ぶということが理解できるはずだ。

おすすめは「マン振りの連続打ち」。これは、アドレスで一呼吸することなく、マン振りし続ける練習だ。フィニッシュまでいったら、その勢いでトップまで戻し、またフィニッシュする。これを繰り返す。

連続打ちを"マン振りで行うことで、あらゆる自分のクセに気づくことができる

オートティーアップだと、ボールが出てくるまで間があるから、可能ならパートナーに協力してもらい、間髪入れずにティーアップしてもらうのがいい。1回でも、ゆるんだらそこでおしまい。ダフってもトップしてもとにかく、マン振りできる限りは続けること。初めに断っておくが、結構つらいよ。ボクは最高で80回。でも最初は30回もできないはず。もし、最初から余裕で100回できたら、120の力で振ってないことを疑ったほうがいい。それくらいしんどい。

ハァハァ言いながら振っていると、どこに力が入っているか、逆にどこに力が入ってないかがわかるんだ。自分では、ゆるゆるグリップのつもりでも、意外としっかり握っているなとか。肩の力を抜いているつもりでも、全然抜けてないなとか。同時に、疲れるとダフる、スライスするといったクセもわかる。

ちなみに、ボクは疲れると低いスライスが出る。だから上がり3ホールは、アドレスで少し左を向くようにしている。

こんな風に、傍から見るとバカげた練習も、やってみると意外とひらめきがあるもの。何より、誰もやらないことをやるのって面白いしね。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2017年7月4日号より