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【ゴルフジム】「だんだん飛距離が落ちてきた。少しでも取り戻したいのですが…」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「落ちてきた飛距離を取り戻したい」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/グリーンパークゴルフセンター

教える人/上野雄太

うえのゆうた。84年生まれ、東京都出身。成蹊大ゴルフ部を経て、ゴルフ留学。2010年、プロ入会。「週1レッスン+週1自主練」で上達する、効率指導を目指す。グリーンパークゴルフセンター所属

<今週のお悩み>
「飛距離を取り戻そうとして
 振り方がわからなくなりました」

●馬詰和子さん(71歳/身長152cm/ゴルフ歴20年/ベストスコア96/平均スコア100)
トップでほんのわずかだが、上体がのけ反るような動きが見える(2コマ目)。のけ反ったところから直線的に下ろすと入射角が鋭角になりすぎる。また、のけ反りを修正してから下ろすと、スタート地点の手の位置が低くなり、飛距離を出すのには不利になる

馬詰 段々、飛距離が落ちてきているので、少しでも取り戻したいのですが……。

上野 それにはもう少しトップの高さがほしいですね。右ひじが右肩と同じくらいの高さになるまで上げたいところですが、馬詰さんの場合はひじがそれより低くて、代わりに上体が持ち上がっちゃっています。

馬詰 確かに、トップを高くしようとすると、少しのけ反った感覚になります。

手を高くしようとして上体が伸び上がっています

上野 手の上げ方を覚えると、のけ反ったり、上ずったりしなくなります。まず、クラブを持たずに、両手のひらを合わせた状態でアドレスします。そこから、最初は腰の回転で両手を低く、手が右足を追い越したあたりから、左手は低いまま引きつつ、右手だけを高く上げてみてください。

馬詰 左肩が深く入った状態で、手が高く上がります。

上野 その感覚があれば成功です。そこから、左肩と右ひじの位置を変えないようにして、左手を右手のところに持っていくと、理想的なトップになります。

馬詰 右手が、今までとは比べものにならないくらい高く感じます。

上野 そのくらい高く上げられれば、位置エネルギー(重力落下)を使えますから、あとはそれを邪魔しないように、右手でクラブをスムーズにリリースしてやると簡単にヘッドスピードを上げられます。ドライバーを逆さまにして、右手だけで振ると、普段より速く振れるので、そのときに右手をどうリリースすればいいかがわかると思います。

これで解決!
「トップで右ひじを高くして
 重力を最大限利用して打とう」

Point 1
途中から右手だけを高く上げていく

左足かかとと右足つま先を結ぶように、足元にクラブを置き、そのラインまでは腰の回転で両手を一緒に引く。ラインを過ぎたら、右手だけを高く上げるイメージを持つと、トップで手の位置を高くできる

Point 2
トップで右ひじは右肩と同じ高さ

テークバック途中から右手を高く上げる意識があると、右ひじの位置が高くなり、トップで右肩と同じ高さまで上がる。これより高く上がると「上げすぎ」になる

Drill 1
ヘッドをマットにこすってから上げる

手を上げる意識だけが強くなると、始動で体の回転が不足しがち。最初にヘッドでマットを数回こすり、その延長線で低くヘッドを上げていくと、体の回転で上げられる

Drill 2
クラブを逆さに持ち右手でクラブをよどみなくリリース

クラブを逆さに持ち、右手だけで振ると、速く振るための右手の使い方がわかる。右手を使うと「曲がるから」と、右手の使い方が弱いと飛距離を出すのは難しい

週刊ゴルフダイジェスト2022年6月14日号より