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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみてVol.25「ラウンド前のパット練習は“今日の持ち球”をチェック!」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

人からよく、「どんだけラウンドしてるの?」と聞かれるが、実はボク、月イチゴルファー。そりゃ、学生時代はもっとやっとったけど、今は仕事もあるし、家族サービスもせなあかんし、そんなにできんわな。

だからラウンド前日は人並みに、ソワソワする。幸い、職場が練習場なので、ちょっとした合間に球を打つことは可能だ。でも、「よーし明日は頑張るぞ!」というテンションで、ドライバーをバコバコ打つことはまずない。打っても、かる~く50球程度。そのうちショットは10球で、残りはアプローチだ。SW、AW、PW、9~7Iを使い、それぞれ5~6球ずつ転がしてみる。転がし技は、必ずコースで役立つので必須だ。不安にかられショットの練習をしたくなる気持ちもわかる。でも、ショットがいくらよくても、グリーンに乗せられなきゃ意味がない。ラウンド前日、もし練習するなら、ショットよりも転がしがおすすめだ。

もっと言うなら、無理に練習しなくてもいいかもしれない。前の日はサクッと寝て、翌朝早めにコースへ向かうほうがいい。

以前も言ったが、ボクには持ち球というものがない。日によってコロコロ変わるので、練習場で“今日の持ち球”をチェックするのがルーティンだ。それは、パタ練も然り。まず、グリーンの端から端までを、適当に打ってみる。距離やラインは深く考えず、“パッと見た感じ”で判断する。それを3球繰り返す。

もし、3球ともオーバーし、グリーンをこぼれてしまったら、今日の持ち球は「オーバー」。よって、ラウンド中は目標を手前に設定する。逆に3球とも端まで届かなかったら、今日の持ち球は「ショート」。グリーン真ん中までしかいかないぐらい大ショートなら、ラウンド中はグリーンを出るくらい強めに打つようにする。

まぁ、この2つの症状だったら、攻略法が明確なので全然OK。「今日はいける!」と思ってもいい。

ちょっと困るのが、オーバー、ジャスト、ショートと3球とも違うとき。これは悩む。もちろん、その後に短い距離で、微調整を試みるが、成功するかはわからない。では、この場合の最善策は何か!? それは「今日の持ち球はバラバラ」と認識すること。消極的に聞こえるかもしれないけど、長年の経験からそれがイチバンだと思う。気になるけど、気にしないほうがいい。ボクは自分自身にそう言い聞かせている。そのほうが、結果もいい。

それから、スタート前に「ベストスコア狙うぞ!」とか「○○さんには負けません」といった発言は控えること。静かに闘志を燃やすのはいいけど、口に出すと本当に気合いが入り、自爆しかねない。だからボクは、お天気ネタなど、当たり障りのないことを言い、平常心を保つようにしている。

楽しみながらベストを尽くすには、これに限る。だって、月イチゴルファーなんだから。

気合いが入りすぎると空回りすることが多い。平常心でいることが大事だ


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2017年5月2日号より