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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみてVol.20「ラウンド直前『カップの端狙い』で入る確率アップ!」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

今日はなんだか眠いな〜。と思ったら、昨晩は遅くまでパタ練してたんだっけ。ご飯食べて、風呂入って、パターでもやるか……からのAM2時。まわりから、よくそんなにできるね、と呆れられるけど、好きなことをやっているので、まったく苦にならない。いろんなことを試しながら練習するので、あっという間に時間が経っちゃうのだ。

ラウンド前も、パタ練は絶対にやる。もちろん状況にもよるけど、できるならスタート2時前には到着し、たっぷり時間をとりたいタイプだ。練習グリーンでまず行うのは、『今日のパター』を決める作業。パターって、ご存じの通り、ネックやヘッド形状によって性能が違うでしょ。だから、ボクはコースに4種類のパターを持参する。例えば、センターシャフトのマレット、ベントネックのマレット、クランクネックのマレット、クランクネックのピン型の4本。

そして、上りの真っすぐなラインを探し、ワンピンぐらいの距離(苦手としている距離でもOK)から1本ずつ打ってみる。これが、実に面白くて、自分では真っすぐ狙っているのに、パターによっては真っすぐ右に抜けたり、真っすぐ左に抜けたりする。その日の調子とパターの相性でまったく違うのだ。それも日替わりなので、自分でもやってみないとわからない。でも、4種類あれば、どれかは“そこそこ”真っすぐ行くので、それをその日使うパターにする。

もちろん、全部真っすぐいかない日もある。そのときは、さらに念入りにチェックする。4本それぞれ、右カップギリギリと左カップギリギリを狙ってみて、一番誤差が少ないものを「今日のパター」とする。

ときには、すべて激しくプッシュ、という日もある。そのとき、ボクは潔く諦める。といっても、スコアを諦めるわけではない。プッシュを真っすぐに修正することを諦めるのだ。その日は『プッシュデー』として戦うことを決め、そのうえで、多少の対策を施す。フックラインはあまり大きく読まずまっすぐ打ち、逆にスライスラインは大きめに読む。もしくは、いつもより左を向いて構える。ひっかけデーのときは、その逆。いたってシンプル! とりあえず、そうやってしのぎ、原因解明はあとからゆっくり考えるようにしている。

パターを1本しか持っていなくてもノープロブレム。同様の方法でうまく対処してみてほしい。ワンピンから右カップギリギリと左カップギリギリを打ってみて、その誤差を確認し、ライン読みやスタンスを微調整してみよう。

そもそも、人間は機械じゃないから、どんなに同じ打ち方を心掛けても、毎日ビミョーにアドレスや軌道やリズムが違うもの。ボクは4日間の試合で、毎日違うパターを使うこともある。だから、みなさんも、ちょっとくらいプッシュ癖が出ても、ひっかけ癖が出ても、気にしない、気にしない。大切なのは今の状態を理解し、適正パターを見つけたり、狙いを微調整したりすること。レベルを問わず誰でもできることなので、ぜひ、試してみて。

真っすぐのラインを見つけ、右カップ、左カップを狙いその日の転がりをチェックする。自分の傾向がわかり迷いがなくなる


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2017年3月28日号より