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【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみてVol.19「ワッグルは必要ない? 二宮流アドレスの極意」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

冬のゴルフ練習場は要注意である! 基礎固めと称し、球をバコバコ打つと体を壊しかねない。うちの練習場でも準備体操をせずフルスウィングをし、「イデデデ」と腰や背中を押さえるといった人をよく見かける。

この時期、基礎固めをするなら、ボク(慎堂)的には球を打つよりアドレスを見直すほうが効率的だと思う。みなさん、「ゴルフで重要なのはアドレスだ」と口では言うけど、実際はあまり気にしてないのでは?

大抵の人は球が曲がるとまずスウィングを疑う。もちろん、スウィングが悪いときもあるけど、原因の多くはアドレスにあるとボクは思っている。特に、打ち上げだとアドレスで体が開きやすいのでスライス、打ち下ろしだと体が被りやすいので、ひっかけやすいので要注意だ。そんなのわかってるよ、と思うでしょ? でも、いざアドレスすると、忘れちゃうのよ、これが。

または、いろいろ確認をし、すごく丁寧にアドレスしているんだけど、そのポイントがズレているといったケースもある。多くの人は、足のラインや頭の位置を意識しているみたいだけど、ボク的には、そこはどうでもいい感じ。ボクが重要視しているのは、フェースの向き。足や頭の位置が正しくても、フェースが明後日を向いていたら……どう考えても当たらんよね。だから、まずフェースを目標に対してスクェアに構え、それに対して、肩のライン、腰のラインを決めていく。

さらに、ボクの中での重要な決め事は、フェースを一度ソールしたら、スウィングするまで浮かせないこと! ワッグルしないのかって? しない、しない。ワッグルはゴルフで一番いらん動作だと思っている(笑)。せっかく目標に対してスクェアにセットしたのに、ヘッドを空中に浮かせてしまったら、わけがわからなくなってしまうではないか! それに、アドレスは時間をかければかけるほど、いろんなことが気になって、カタチが崩れてしまうもの。ワッグルをすることでスウィングイメージを膨らませるのも悪いことではないのかもしれないが、そうこうしているうちにフェースの向きも、肩や腰のラインも、どんどんズレていく、というのもお忘れなく。パッと決めて、パッと打つ! 構えてから3秒後にはフィニッシュをとれていることが大事。これに尽きるとボクは思う。

ソールを浮かさず、ワッグルはしない。フェースを真っすぐ合わせたらパッと打つ練習を繰り返す。いいリズムも身につく

とはいえ、いきなりはできない。やはり、何度か繰り返し、リズムに慣れておく必要がある。それを、いつやるか?

今でしょ!(ふるっ)

ゴルフのアドレスって、正直スコアよりも重要だとボクは思っている。ナンボスコアがよくても、アドレスが汚いと下手に見えてしまう。でも、逆に言えば、綺麗なアドレスをする人は、少々スコアが悪くても、うまく見えるということ。

さてさて、やる気は出ましたか? 少ない球数でもやみくもに行わず丁寧にやれば、きっといいことが待っている!  少なくともボクはそう確信している。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2017年3月21日号より