【ゴルフジム】「フワッと上げてスピンで止まるアプローチが打ちたい!」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「上げるアプローチがうまくいかない」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/アーリーバード.ゴルフクラブ
教える人/桐林宏光
きりばやしひろみ。64年生まれ、東京都出身。06年プロ入会。05年筑波大学で修士課程を修了、プロゴルファーでありながら、スポーツメンタルトレーニング指導士の資格も持つ。「桐林宏光ゴルフ塾」を主宰
<今週のお悩み>
「転がすアプローチは得意ですが
上げると飛びすぎてしまいます」
●山村真鈴さん(19歳/身長157cm/ゴルフ歴14年/ベストスコア68/平均スコア75)
全体として、フルショットを小さくしたスウィングという印象。ショットのときと同様に、インパクトで強くリリース動作を使っているため、ボールの勢いが強くなってしまい、ファーストバウンドのスピンが効きづらい
山村 アプローチでポンと上げて、止まる球が打ちたいんですが、だいたい飛びすぎてしまうんです。
桐林 出球を高くして、なおかつスピンを効かせるには、右手の使い方が大事です。ショットみたいに、右手首をリリースして打つと、どうしても球が飛んじゃいますから、最後まで右手首を曲げたまま打つイメージが必要なんです。
山村 それって、転がすときの打ち方じゃないんですか?
アプローチなのに飛ばす打ち方になっています
桐林 転がすときは、ボール位置が右足寄りで、インパクトがハンドファーストになりますね? 上げたいときは、ボールをスタンスの真ん中か、それより左足寄りに置いて打つので、シャフトが垂直になって当たります。インパクトロフトが増えるからボールが上がるだけで、打ち方は転がすときとあまり変わらないんですよ。
山村 なるほど。
桐林 コツとしては、ヘッドをソールからドンッと落としてやること。転がしのときは、刃から入れるイメージなので、そこがかなり違います。それと、右手首の角度を変えないようにしてインパクトしたら、手元をできるだけ低く振り抜くようにしてください。手元が早く上がってしまうと、打点のミスにつながりやすいですし、距離感も合いづらくなります。
山村 右手首のリリースをがまんして、手元を低く振るイメージで打つと、ちゃんと狙ったところにボールが落ちます。
これで解決!
「右手首のリリースを我慢して
インパクトロフトを安定させよう」
Point 1
フォローまで右手首の角度を変えずに打つ
Point 2
右手首にしっかり角度をつける
アドレスの時点でも右手首には角度がついている(甲側に折れている)が、切り返し後にその角度が強くなる。ダウンスウィングでは、自分で右手首を曲げるイメージがあるといい
Point 3
右ひざは左足に寄せていく
インパクトで右ひざが前に出ると、下半身にブレーキがかかって、ヘッドが持ち上がってしまう。右ひざを左足のほうに寄せるように使うと、手元もヘッドも低く振り抜ける
Drill
フォローで止めてすぐにクラブを戻す
週刊ゴルフダイジェスト2022年4月19日号より