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【読者記者】No1771「アプローチで低い球を打とうとすると出球が強くなりすぎてオーバーすることが多いです」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「転がしのアプローチでオーバーが多い」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/トピックゴルフクラブ

読者記者No.1771 岡本吉生さん

●57歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/30年 ●ベストスコア/75 ●平均スコア/80 ●ドライバー飛距離/230ヤード

先生/桑原市郎

74年生まれ。14歳でゴルフを始め、横浜高校ゴルフ部を経て、04年、プロ入会。これまでのアマチュア指導実績は延べ2000人以上。「まずヘッドを振る」が指導哲学。(株)テラモト所属

岡本さんのお悩み
「転がすアプローチが強く出すぎる」


持ち球がフェードだからなのか、フックラインのアプローチで、どうしてもイメージが出ません。ロフトを立てて転がそうとすると、強く出て、転がりすぎることが多いです


スタンスもフェースも開いて、ややカットに打つアプローチ。フェードヒッターは得意な打ち方だが、これだとフワッと上がって止まる打ち方になる

岡本 フックラインで転がそうと思うと、オーバーしやすいです。

桑原 ちょっとロフトを立ててインパクトしすぎです。52度のロフトが、おそらく45度くらいまで立っている感じなので、それだと出球は強くなっちゃいますね。

岡本 ボールは右足寄りに置いていいんですよね。

桑原 もちろん。ただし、フェースは無理にスクエアにしないで、少し開いておく感じで大丈夫です。インパクトは「刃」からじゃなくて、ソールから入れるイメージにしてください。

岡本 フェースを開くと、出球が右になりませんか?

桑原 インパクトでフェースが閉じながら当たるので、ほとんど右には出ません。それに、ボールを右足寄りに置いてあるので、軌道がイン‐アウトになりますから、少し右に出たとしても、フック回転で左に曲がりながら転がります。右に出るのが気になるようなら、スタンス全体を少し左に向けてもいいでしょう。

<問題点>
インパクトでロフトを立てすぎている

ボールが右足寄りで、ハンドファーストを強くして打つので、インパクトロフトが5度以上立って当たる。これだと出球が強くなりすぎる

記者「転がすときはフェースをかぶせますよね?」
プロ「ボールを右に置くだけでフェースはかぶせません」

ボールを右に置いた状態で、フェースをスクエアに構えるとロフトがかなり立ってしまう。転がす場合でも、ソールから接地できるように、フェースを少し開いた状態で構えておくと、出球が強くなりすぎない

Check
インパクトはソールから入れる

ロフトを立てて「刃」から入れると、強くて真っすぐの球、開いてソールから入れると、やや右に出てフック回転の球になる

Point 1
ボール3個分先までヘッドを押し込む

ソールから接地させたら、そのままボール3個分くらい滑らせて、ヘッドを押し込む。ロフトがゆるやかに立つので、適度な出球の強さになる

Point 2
転がしはドローのイメージで打つ

ボールが右足寄りにあるので、普通に振ればイン・アウト軌道で当たる。インパクト後にヘッドを自然に外に出すと、ボールがしっかりつかまる

Drill 1
ボールを2個横に並べて打つ

ボールを飛球線に沿って2個並べ、2個とも打つ。ロフトを立てすぎると2個目のボールがきれいに飛ばない。ロフトをやや開いた状態で、フェース面を変えないように長くヘッドを押し込むと、2個のボールが同じ方向に飛ぶ(写真)

Drill 2
左右の手の間隔を離して打つ

左手で、弱いハンドファーストでクラブをリードしながら、右手でフェース面の向きを維持して、しっかりボールを押し込んでいく

<取材後記>
イメージ通りの出球の強さになった

フェースの使い方を変えたら、出球の強さが自分のイメージと一致するようになってきました。これなら、フックラインに苦手意識を持たずに、転がして寄せられそうです。

月刊ゴルフダイジェスト2022年5月号より