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【ゴルフジム】「アプローチになるとスウィングが急にぎこちなくなってしまいます」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「バンカーショットが苦手」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/アーリーバード.ゴルフクラブ

教える人/桐林宏光

きりばやしひろみ。64年生まれ、東京都出身。06年プロ入会。05年筑波大学で修士課程を修了、プロゴルファーでありながら、スポーツメンタルトレーニング指導士の資格も持つ。「桐林宏光ゴルフ塾」を主宰

<今週のお悩み>
「アプローチを打つときに
スムーズなスウィングができません」

●後藤秀隆さん(57歳/身長177cm/ゴルフ歴20年/ベストスコア88/平均スコア96)
インパクトからフォローにかけて、下半身の形がほとんど変わっておらず、このゾーンをほぼ手だけで振っていることがわかる。また、下半身を止めることで、ヘッドを素直に目標方向に出すことができず、左に巻き込む形になっている

後藤 アプローチでどうスウィングすればいいのかがわからなくて、いつも動きがぎこちなくなってしまいます。それで、トップやザックリが多いです。

桐林 インパクトしたあとに、右足を「送れない」というのが、いちばんの問題ですね。右ひざを左ひざに寄せていく感じにすると、下半身がスムーズに回転するんですが、後藤さんの場合は、右ひざを前に出して、むしろ左足のほうに「寄せない」ように頑張っちゃってるので、下半身が動かずに手だけで打つしかなくなっているんです。

後藤 そんなふうになっていたんですか!?

右足が下半身の回転にブレーキをかけています

桐林 スムーズに回転させるには、何でも軸を「細く」しないといけないんです。フィギュアスケートのジャンプだって、ひざが割れてたら絶対に回れないですから。右ひざを左ひざに寄せていく感覚は、たとえば、下手投げでボールを投げるときの動きを考えると、わかりやすいかもしれません。

後藤 なるほど、足を止めてしまうと、手が大きく動きますが、足を動かすと、その分、手の動きは小さくてすみます。

桐林 そうなんです。ゴルフのスウィングでも、右足をしっかり動かすと、手の動きは最小限で、体の回転で振れるようになりますから、ヘッドを目標方向に自然に出していけます。右足を止めてしまうと、その分、手が振られてしまいますから、ヘッドが体に巻き付く感じで、インに入りすぎてしまうんです。

これで解決!
「小さいスウィングでも
 下半身リードを意識して打とう」

Point 1
右ひざを左ひざに寄せる

アプローチのように小さいスウィングでも、下半身をしっかり回して打つことが大事。インパクトでは、右足を左足のほうに寄せていくようなイメージを持つと、下半身がスムーズに回る。ダウンスウィングでは、左腰を積極的に回すことで「下半身リード」の状態が作れる。その際、右足が左足方向に寄っていかないと、回転がブロックされる

Point 2
ヘッドは目標方向に真っすぐ出していく

下手投げでやさしくボールを投げるときには、ボールとの接触点である「手」を、できるだけ長く目標方向に動かそうとする(写真)。ゴルフのスウィングでは、ヘッドが同じ役割を果たす

Drill
ゴムバンドで両ひざをしばって打つ

エクササイズ用のゴムバンドなどを両ひざにかけ、両ひざを寄せる方向にテンションがかかった状態でボールを打つ。インパクト後に、右ひざが自然に左ひざ方向に寄っていく感覚がわかる

週刊ゴルフダイジェスト2022年4月12日号より