【宮里優作、40歳からのスウィング改造】<後編>アウトに上げて、腰を切ったら自然とオンプレーンに!
長年腰痛に悩まされてきた経験から、体への負担を減らしながら効率よく飛ばせるスウィングへと改造を試みた宮里優作。アドレスと同時に、切り返しのイメージもガラッと変えたというが、そのポイントとは?
TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/成田GC
宮里優作
1980年生まれ。大阪桐蔭高校、東北福祉大と進学し、ツアーでも優勝争いに加わる。02年プロ転向。初優勝は13年の日本シリーズ、劇的なチップインVだった。その後着実に勝利を重ね、17年には年間4勝で賞金王に。18、19年は欧州ツアー中心にプレーし、20-21シーズンから日本を主戦場に
腰に負担がからないアドレスのポイントとは?
- 40歳を前にして渡欧して、欧州ツアーの化け物たちと渡り合い、もみにもまれて日本へ帰ってきた宮里優作。長年苦しんでいる腰痛と向き合い、大幅なスウィング改造を決意した。体への負担を抑えつつ、より効率的に飛ばすために試行錯誤して辿り着いたスウィング改造のポイントとは? TEXT/Daisei Sugawara PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/成田GC 宮里……
ジャンボさんがやっていた
素振りの意味がわかった
右ひざをロックさせずに、足で回転を作ってテークバックすることで、腰への負担を減らし、かつスムーズに体を回せるようになったという宮里。もうひとつイメージを変えたポイントが、切り返しだ。
バックスウィングでは、手は“何もしない”ことで、クラブがややアウトサイドに上がっていく。そして、クラブが上がり切る前に、左腰から切り返しをスタートさせるのがポイントだという。
「切り返しで腰を切ったときに、外に上がったヘッドが背中側に倒れて、クラブがオンプレーンに戻ります。今でいう『パッシブトルク』ですけど、ジャンボ(尾崎将司)さんが昔から、右手だけで、同じようにちょっとループさせる素振りをしてましたね。当時はその意味がわからなかったですけど、今になって『こういうことだったのか』と思います」(宮里)
いったん左腰を切ったら、最後まで止めることなく回し続ける。
「フォローは手を体から離さずに、後ろから見て自分の手が体に隠れる感じで、左に振るようにしています」
クラブを上げている途中に左腰を切ることで
自然とインから下りてくる
手をインに引かず、腕を脱力させた状態で体の回転で上げていくと、クラブがやや外に上がる。クラブが上がっていく途中で、左腰から切り返し始めることで、ヘッドが背中側に倒れ、ループ軌道を描き、クラブがオンプレーンに戻ってくる
【Point 1】
フェースを下に向けたまま上げる
バックスウィングでは、フェースを下に向けたまま上げるイメージ。フェースをシャットに使うことで、インから下ろしても球が右に押し出されることはない
【Point 2】
低い天井の下で打つイメージ
週刊ゴルフダイジェスト2022年3月29日号より